黒幕側の超高校級の？？？【１５】

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空「いいえ、証拠はあります」

前田「えっ？」

空「………。(あれが本物の鳳さんでは無かったという証拠はあったはずです。その証拠となるのは…)」


【死体発見アナウンス】


空「(！そうです)…証拠となるのはアナウンスです。あの鳳さんが絵ではなく、本物の鳳さんだった場合、何故西放送室では死体発見アナウンスが鳴らなかったのでしょうか？」

全員「！？」

前田「そ、そっか…僕達は４人で鳳さんを確認した。なのに、死体発見アナウンスが鳴らなかったのは、あれが本物の鳳さんじゃなかったからだったんだ！」

歌舞谷「ええ。実際に死体発見アナウンスが鳴ったのは、東放送室の倉庫で鳳さんを見た時よ。これなら、起きた現象にちゃんと説明が着くわ」

三王寺「いえ、待って下さい。西放送室の時にアナウンスが鳴らなかったのは、その時は鳳さんがまだ生きていた可能性もあるのでは無いでしょうか？」

空「いえ、それは有り得ません。実際に、東放送室の倉庫に居た鳳さんの死体は冷たく硬直していましたから。私達が西放送室で鳳さんを発見した後、東放送室に到着した時間はわずか数分間。その時に鳳さんが死んだのなら、死体はもう少し暖かく、柔らかかったはすです」

歌舞谷「そうね。鳳さんが毒殺されたのはきっと、大分前の事だと思う。その証拠に、この数日間、私達はヒガシティで鳳さんの姿を一度も見ていないから」

空「はい。恐らく、大分前に殺されて、ずっと東放送室の倉庫に閉じ込められていたのでしょう。両放送室の倉庫に続く扉に絵が描かれていたのなら、それを私達が見つけられるはずがありません」

前田「凄い…！これで、放送室に関する全てのトリックが解けた！あんなに難解だったのに…」

空「琴宮さんのお陰です。琴宮さんがヒントをくれなければ、この仕掛けに気付くことは難しかったはずですから」

歌舞谷「ええ…って、もうしかして、琴宮は最初から気付いてたの？西放送室に居た鳳さんが絵だって…」

「！…まさか。それは無いよ。そもそも、私は西放送室の鳳さんの姿を見ていないから。ただ、スプリンクラーや布。それらの証拠品から可能性を導き出しただけ。だから私は何もしてないよ。その可能性を確信に変えたのは……紛れもなく空ちゃん、君なんだから」

空「…！琴宮さん……はい。ありがとうございます」

「お礼を言うのはまだ早いよ。今のは放送室に関するトリックを解いただけ。私達が解かなくちゃならないのは、『犯人の正体』でしょう」

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