544 ページ28
『……君も本当は分かっているんでしょう？君がそうである限り、私は消えられない。空ろも彼女も……もう時期に戻ってくる』
「！」
『君はゴーストハウスから、彼女が外に出るように誘導した。バベルの塔の最上階から落ちる彼女の手を掴んだ。君は結局、彼女を死なせたくないんでしょう？』
「っ！！違う、あれは計画の為！！彼女が死ぬのはまだ、計画上、早いと思っただけ！そもそも、空ちゃんはあの人じゃない！！」
『……確かにまだ違う。あの子は彼女じゃない。でも、あの子はいずれ彼女として生きていく。あの子もきっと、君みたいに彼女から逃れる事は出来ない』
「ッ！！」
『……当初の目的を忘れたの？彼らが……空ろと平良茜がどういう人間なのか忘れたの？彼らは私を置いていった』
「！」
『約束を破り、私よりもあの方の言葉を信じ、何度も忠告をしたのに彼らは聞かず、勝手に私を置いて行き……挙句に勝手に死んだ。でも、彼らは私の事を』
「それは過去の事でしょう！私はもう彼らの事は考えてない。彼らの思いなんて、もうどうでもいい。だから、いい加減に消えて！君はもう必要ない！！」
『…君は私でも本当に訳が分からない。ボイドが大事って言うには本気で守ろうとしない。ボイドを守りたいなら、その才能を使えば良かった』
「！」
『私から逃げる為。それだけの為に才能を隠し、ボイド達にも何も話せない。まぁ、それが君の出した答えだと言うのなら、私は止めない。でも、これだけは覚えておいた方がいい。このままだと私は消えないし、君は自滅する』
「………。」
『君だって、もう辛い思いはしたくないでしょう？過去を受け入れ、私に戻るといい。そうすれば、全てが報われる。君は空ろ、茜。そして彼だけ見ていれば良い…待ってる』
そう言うと、ずっと脳内に響いたその声は、完全に聞こえなくなった
「ッ！！うるさい……私は絶対に過去の私には戻らない。私は、私は……っ！」
そう言いながら、私は自分の右手を見てみる。すると、そこには日經のスカーフが括り付けられている
「！」
それを見た私はまた涙が溢れていき
「……ごめん。私の、せいで…っ！」
私はそう言って浜辺で蹲り、泣き続けた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 44人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ホルン(プロフ) - mineさん» ありがとうございます！そう言って貰えて、凄く嬉しいです！！一応、私なりに色々な展開を考えているので、引き続きこの小説をよろしくお願いします！ (2022年5月11日 15時) (
レス) id: 7466c4a210 (このIDを非表示/違反報告)
mine(プロフ) - コメント失礼いたします。いつも楽しく見ています!!更新楽しみにしております(*^^*)頑張ってください✨ (2022年5月11日 14時) (レス) id: 5d50a221de (このIDを非表示/違反報告)
ホルン(プロフ) - 乱さん» お久しぶりです！乱さん！コメントありがとうございます！これからも早めに更新出来るように頑張りますので、引き続き読んで下さると嬉しいです！ (2022年5月10日 23時) (レス) id: 7466c4a210 (このIDを非表示/違反報告)
乱(プロフ) - お久しぶりです。 続編、おめでとうございます。 (2022年5月10日 22時) (レス) id: 1ce3fcfdb7 (このIDを非表示/違反報告)
ホルン(プロフ) - YUI*pさん» コメントありがとうございます！そう言って貰えて嬉しいです！！これからも出来る限り早めに更新出来るように頑張りますね！ (2022年5月8日 21時) (レス) id: 7466c4a210 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ホルン | 作成日時：2022年5月2日 13時
