撮影開始 ページ35
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それから、テヒョンとジョングクはカムバック中なのにもかかわらず、稽古にはほぼ来ている。
AもJACKのカムバックと、前進少年団の練習や取材などの合間を縫って稽古に参加していた。
キャスト発表から数週間。
一昨日、防弾少年団のグッバイステージが終わった。
今日は待ちに待った…かは置いといて、ドラマ『水色トライアングル』の撮影初日だ。
「あ"ー…嫌だ嫌だ」
MR(メイクリーダー)「コラ、口動かさないでA。リップぬれない!」
「んー」
学園モノというだけあって、撮影場所は学校を丸々借りているし、衣装も制服だ。
今はメイクとヘアメイクをしてもらっている最中らしい。
「なんか違和感しかないな…
ヤァ、誰だお前」
MR「なに鏡に話しかけてるの。
……よしっと。終わったから行ってきなさい」
「うぃー…」
黒髪の背中の真ん中ら辺まであるロングヘア。
それが少し、いや、かなり気になっているが、Aは仕方なく椅子から立ち上がった。
メイク室から出て楽屋へ向かっている途中、マネージャーが向こう側からやってきた。
「ねぇヒョン」
MG「……」
何も言わずにすれ違った。
「ヤァ、ヒョン!!無視すんなよ」
MG「え??え????」
「俺、A」
MG「う、うそ!!?チンチャ!?」
「チンチャ」
MG「……。
悪い、俺はお前を見くびっていたみたいだ」
「俺もこんな格好初めてだよ。足スースーする」
MG「あっコラ!!ガニ股になるな!!」
そこへ
TH「あ、JACKのマネヒョン!!」
JK「おはようございます!」
二人もメイクとヘアメイクを終えて着替えてきたようだ。
MG「お、おう!!?おはよう!!」
TH「どうしたんですか?
あれ?女優さん?
今日はよろしくお願いします!!イ・スルギ役、キム・テヒョンです」
JK「ソン・ハク役、チョン・ジョングクです」
「知ってるけど。なんのいじめ?」
TH「え?」
「自己紹介しなきゃダメなわけ??
チャン・スオン役、坂塚 Aです、どうぞよろしく」
「「うそぉぉぉぉ!!?」」
TH「えっ!!?ひょ、ヒョン!!?」
JK「まっっっっっったく気付かなかった!!」
「おい」
MG「メイクもしてるし髪型も違うし…仕方ないっちゃ仕方ないわ…うん」
TH「ヒョンってまともな格好すればちゃんと女の子だったんだね…」
「言い方どうにかしろテヒョナ」
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