菅原くんは弟と血がつながってない。【男主】

家族。11 ページ11

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バイトを始めて1ヶ月が経った。

仕事内容にも慣れてきて、常連さんとも仲良くなり始めた。


そんな頃、とある土曜日のこと。

ここの喫茶店は土日は17時で閉店する。

「お疲れ様です」と声をかけて上がった。



バイト先から家まで帰るのに、大きな公園を通る。

なんとなく、そこを見ていた。


『あ』


見覚えのある人影。

喫茶店の常連、及川さんだ。それにこの間来てくれた友達もいる。


4人がやっていたのはバレーボールだった。

声をかけられる前に帰ろう、そう思った矢先



及川「喫茶店の子!おーい!!」


呼ばれてしまった。

そんなに大きな声で呼ばれてしまったら、聞こえないふりはできなかった。


俺は振り返って会釈する。



及川「こっちこっち!おいでー!」


そういう及川さんの笑顔が無邪気すぎて、嫌だとは言えなかった。

彼らの方へと向かう。



『こんにちは』

及川「やっほー、4人でバレーやってんだけどさ、一緒にやらない?」

『いや、でも俺全然できないし』

及川「いいからいいから!ほら、レシーブ!」



戸惑いながらも、見よう見まねでレシーブする。

しかし、変な方向へ飛んでいった。



岩泉「花巻カバー!」

花巻「おっけー!最後頼んだ岩泉!」




岩泉と呼ばれる人がスパイクのためにジャンプする。

後ろに振られた手が翼のように見えた。




及川「まっつんドシャット!」

松川「ん」



岩泉さんのスパイクは、まっつんと呼ばれた人の手を弾いていった。

そのまま、床に叩きつけられる。



すごい。



岩泉さん、羽があるみたいだった。





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