正反対の私と君。（孤爪研磨） (ページ18)

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『あ、孤爪くん、あの…』

孤爪「そうだよね、ごめん。」

なんで、

『違うの、ごめん、孤爪くん私、』

孤爪「いや、もういいよ。呼び止めてごめん。」

孤爪くんは私に背中を向けてきた道を戻って行こうとした

今、きちんと言わないと
友達にも戻れないような気がして泣きそうになった

『待って、孤爪くん、』

私は孤爪くんのジャージの裾を掴んで引き留めた

『まって、…行かないで、ごめん、違うの私、孤爪くんがマネージャーちゃんの事名前で呼んでたのがすごく不快に思って、』

『だけど、それを悟られたくなくて避けて、だからごめん、私が悪いの全部、、孤爪くんに謝らせてごめんなさい。』

キュッと掴んだ裾に力を入れた

嫌われたくない

怖い

泣きそうだ
こんなにも君が好きで苦しい。

こんなにも嫉妬で自分が醜い

孤爪「…やきもち？」

帰ってきた答えは180度違って

孤爪くんは振り返って
いつもより口角を上げて笑っていた

『え、あ、そ、そうだよ…やきもちだよ』

その笑顔で私の張り詰めた緊張はほぐれて
ポロポロと大粒の涙が溢れた

孤爪「え、！あ、ごめん泣かせるつもりはなくて、」

慌てた表情の孤爪くん
孤爪くんは自分のジャージの袖で私の涙を拭いてくれた