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お会計を済ませ
角名くんと並んで家へ向かう。
角名「Aさんはなんでこっちに?」
『親の再婚と、行きたい大学が関西にあるから?』
角名「へぇ、そうなんだ。一人暮らし大変じゃない?」
『めっちゃ大変。1人でご飯を寂しく食べてるとなんか、美味しいはずなのに美味しく感じなくなってる。今日食堂でお昼食べた時に感動したもん。』
角名「わかる。俺なんか部活終わってから作ったりするから大変で。コンビニとかで済ますこと多いし。」
お互い一人暮らしあるあるを話しているとあっという間に家についた。
角名「お邪魔します。」
『適当に座っていいよ、ちゃちゃっと作るから』
角名「ありがとう。」
角名くんがソファに座ったのを確認してから
材料を切ってお皿に乗せる。
手巻き寿司なんて簡単で
10分ほどで用意が終わり材料をテーブルにならべる。
角名「手際いいね。」
『そんな事ないよ、まぁ小さい頃から料理はしてたしね。』
いただきますと声を揃えて
海苔の上に酢飯をのっけて自分好みの手巻き寿司を作っていく。
沢山あった魚も全て食べてしまい
腹12分目までいっただろうと
パンパンになったお腹をさする
角名「美味しかった、ありがとう。」
ふわっと笑う角名くんに不覚にもドキッとしてしまう。
これが今人気のバレー部員か....
『いや、こちらこそありがとう。お金全部出してくれたし、逆に申し訳ない』
角名「作ってくれたんだからお互い様だよ。」
テレビをつけお笑いの番組をソファに2人座って観る
『バレーはいつからしてるの?』
角名「小学生の時からかな。Aさんは何かしてたの?スポーツ」
『バスケを小学生の頃からしてた。』
角名「今はしてないの?」
『うん、中学卒業と同時に辞めた。』
角名「理由聞いてもいい?」
『他にしたいことが見つかったからかな。』
角名「したいことって?」
『獣医師になりたいんだ。小さい頃犬を飼っててその犬が癌で亡くなっちゃって....そこから動物の生命や、病気に興味を持って、多くの動物を救える獣医師になりたいなって....』
へへっと悲しそうに微笑む
角名「すごいね、Aさんならなれるよ。」
角名くんの手が私の頭の上に乗せられ
頭を撫でられる。
角名「頑張れ。応援してる」
『あ、ありがとう』
ドキドキと心臓がうるさくなる
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作者名:すみれ | 作成日時:2020年7月1日 1時