(角名)恋に落ちないわけがない！ (ページ20)

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『倫太郎は？』

ふと倫太郎がいない事に気付き治くんに問いかける

宮治「トイレ行くって言って向こう行ったで」

向こうトイレないんやけどなと言う治くん

『私も行こ』

宮侑「まだクラゲ見終わってないで！」

宮治「喧しいなぁ俺が撮ったるわ」

侑くんの相手を治くんがしてくれて
私は倫太郎を探す。

どこいったんだろう、携帯を鳴らしても出ず
倫太郎を小走りで探す。

不意に腕を掴まれ倫太郎かと思い振り向くと

男「ねえ、君1人？」

男「俺ら男2人で来ててつまんないから一緒にどう？」

これが世間でいうハンパってやつか！

『すみません、人を探しているだけなので。』

男「えー、なら俺らも一緒に探すよ。」

『いえ、結構です。離して下さい。』

グッと手を引くと
さらに力を入れられ

いたっと顔を歪める。

男「ほらほらー、行こうよ。」

『やめてください....倫太郎...』

急に怖くなり目に涙をため拒絶する。

男「あれれ、泣いちゃったの？かわいそうに」

と頭を撫でようとする手に
恐怖を感じ目をグッと閉じる。

頭に乗せられる手は一向になく

角名「ちょっと離してもらえますか。」

『倫太郎...』

男「え、なに？彼氏？」

角名「だったら？」
ギロっと見た事のない怖い表情で男達を睨む倫太郎

男「ったく、めんどくせーいこーぜ。」
と男達は去っていった。

『ありがとう....』

角名「大丈夫？何もされてない？」

さっきの怖い表情とは逆に
心配そうに私の頭を撫でるか倫太郎

『....うん。大丈夫。』

角名「侑達は？」

『クラゲの所にまだいると思う、倫太郎トイレとは別の方向に行ったって治くんが言ってたから....』

角名「そっか。トイレじゃないよ、1人になりたかっただけ。」

その言葉にドクっと心臓が鳴る。

私探さない方がよかったよね。
逆に迷惑かけちゃったし。

『私侑くんの所に戻るね』

さっきとは違う涙が溢れそうになり下を向く

角名「侑、侑ってそんなに侑がいいの？」

『え....』
倫太郎が何を言いたいか分からず言葉が詰まる

角名「.....いいんじゃない？」

『なにが？』

角名「わからない？」

『わからない』

角名「早く侑の所に行きなよ」

これは拒絶の目だ。