Cinderella.54 ページ18
『あけて！誰か…!!』
ドンドンと扉を叩くけどアンナがいる気配はないし、誰もここを通る気がしない。
困ったなぁ…MCの仕事があるのに。
今日のライブのメインはKnightsという事で信頼されて任された仕事だったのに。
スマホで時間を確認すれば幸いなことにまだ時間はある。
焦らず、迅速に解決法を探さなきゃ。
『うー…それにしても…寒いなぁ…』
はぁっと息を吐くと白くなって宙を漂う。
つまりはそれくらい寒いってこと。
今は制服じゃなくて衣装だから割と薄手だし、物凄くがつくくらい寒い。
上着持ってくればよかったな、なんて。
こんな閉じ込められると思ってなかったし風邪くらいならなんとかなるんだけど、凍死とかは勘弁してよね…。
機材室って、暖かすぎると熱気で使い物にならなくなっちゃうからエアコンなんてないし、外気に晒され無いように窓もついてない。
あったとしても、ここ３階だし飛び降りたら無事では済まないのよ。
『ん？いや待てよ！LI○E送ればいいじゃん！そーだよ！なんで気づかなかったんだろ！』
思い立ったが吉日、サッとスマホを取りだし電源を入れ…たはず。
『え？なんで？なんでつかないの!?』
さっきはついたよね！？時間確認したしさ！
ブンブンと降ってもウンともすんとも言わないこのケータイ。
あぁ…もう4年になるしねオンボロになったのかな…。
『いやいや！めちゃくちゃ困るんだけど！？ここで使い物にならなくてどーすんの！？』
きっと寒さで電源が落ちたんだ…
暖める手段なんてもう手とかしかないしそんなんじゃ時間がかかってライブに間に合うかも怪しい…。
またはぁって息を吐けばさっきよりも鮮明に宙を舞う白い息。
だんだん手がかじかんで来て、指が思うように動いてくれない。
足も震えてきて、心做しか眠気が増してきた気がする…
なんだか、息苦しいなぁ…
『あは…不思議…寒くなくなってきた…。』
ペタンと冷たい床に座り込んでも感覚がまるで無い。
そのまま横になれば直ぐに重たくなる瞼。
『はぁ……はっ…だれか…』
さすがにまずいんじゃないこれ？
あたし死ぬの？え、学校で？冬場に閉じ込められた、なんて馬鹿な理由で？
いやだ…誰か、助けてよ。
朔間のお兄さんでもいい。
誰でも…いいから…
『たすけて…いずみ、さん…』
目から零れるその液体だけが暖かくて頬に染みた
こんな時にまで……あの人とか
なんだ、泉先輩大好きじゃん…あたし
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さゆな(プロフ) - 空麦さん» ありがとうございます！と言いつつ続編また出来ちゃいました...笑 これからもよろしくお願いします！ (2019年6月25日 23時) (
レス) id: b90089acae (このIDを非表示/違反報告)
空麦 - 元、麦ちゃんです♪続編おめでとうございます!!本当に、面白いです♪これからも、頑張ってください。応援してます！ (2019年6月24日 20時) (レス) id: ad939e8b4e (このIDを非表示/違反報告)
さゆな(プロフ) - 零さん尊いさん» ひええ！ありがとうございます！そろそろ終盤なんですー！頑張りまっす！ (2019年6月20日 20時) (レス) id: a613cbb65f (このIDを非表示/違反報告)
零さん尊い - 続きが気になります！無理をしない程度で頑張ってください！ (2019年6月18日 23時) (レス) id: f191d1a880 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さゆな | 作成日時：2019年6月17日 16時
