Cinderella.53 ページ17
「ちょっと。機材室ってどこよ。」
『ええ？さすがにもう分かってると思ってたのに…なぁんで私が付き合わされてんの…？』
時と場所はあっという間に変わり、とある学院内ライブの日。
今日はそのライブのMCがあって、ちゃっちゃと着替えていたんだけど。
以前プロデュース科にいた事で、裏方も手伝わされているのはいい。構わない。
さっきも言ったけど、なんでアンナと一緒に？
「仕方ないでしょぉ!?私はアンタと違って暇じゃないの！仕事仕事の毎日で学院内を探検する余裕すらないんだから！」
『ぷふっ…探検って…www』
「なによ！笑ってんじゃないわよ！」
やっぱり素は悪い子じゃないのかな、なんて。
取り繕ってる時よりも断然可愛いわ。
好きじゃないけどー。
『はーw真面目なんだね、アンナって。前も思ったけど。探検って言い方も可愛いよ？取り繕ってる時なんかよりめちゃくちゃ。』
「…なによ！それで私を仲間に引き入れようって!?冗談じゃないわ！アンタと同じになりたくないわよ！」
『じゃあ今すぐ髪染め直してよ良い所紹介してあげる。』
相変わらず、真似られた髪色とカラコンに吐き気は覚えるから。
『ここね、機材室。何持って来いって言われたの？』
「……延長コードとディスプレイを1台にワイヤレスマイク機器もろもろよ。」
『ディスプレイ…ディスプレイ…は、これでいいかな。延長コード、そっちにあると思うから。』
機材室にあるディスプレイを廊下においてワイヤレスマイクを探す。
だけど、どこを探したってお目当てのものが見つからない。
『あれ…？この前のライブで使いっぱなしにした人でもいるのかな…？ねえ、そっちにあ…』
「邪魔なのよ。」
後ろを見れば冷たい視線が降ってきて、次にはﾊﾞﾀﾝとｶﾞﾁｬﾝっていう鈍い音が響く。
『は？え、ちょっと！？何してんの！？鍵！！アンナ…！？』
「うるさいわね！気安く呼ばないでくれる!?…ふふ、バカみたいね！まんまと何も知らないふりをした私に連れられて閉じ込められるなんて！お人好しにも程があるのよ！」
『騙したってこと？演技なの？』
「当たり前でしょ。突き放しても、瀬名くんはあんたしか見ないし、あの日もわざと口車に乗せたって言うのに！なのに瀬名くんは…!!!」
扉越しに聞こえる悲痛の叫び。
女の子特有の、意識して欲しい…なんて可愛い想いが、歪んで私を機材室に閉じ込めたみたいだ。
なんてこった、仕事があるって言うのに…
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さゆな(プロフ) - 空麦さん» ありがとうございます！と言いつつ続編また出来ちゃいました...笑 これからもよろしくお願いします！ (2019年6月25日 23時) (
レス) id: b90089acae (このIDを非表示/違反報告)
空麦 - 元、麦ちゃんです♪続編おめでとうございます!!本当に、面白いです♪これからも、頑張ってください。応援してます！ (2019年6月24日 20時) (レス) id: ad939e8b4e (このIDを非表示/違反報告)
さゆな(プロフ) - 零さん尊いさん» ひええ！ありがとうございます！そろそろ終盤なんですー！頑張りまっす！ (2019年6月20日 20時) (レス) id: a613cbb65f (このIDを非表示/違反報告)
零さん尊い - 続きが気になります！無理をしない程度で頑張ってください！ (2019年6月18日 23時) (レス) id: f191d1a880 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さゆな | 作成日時：2019年6月17日 16時
