08 ページ9
*
"____い_つ、んぱいっ"
だれ、うるさいなぁ
俺は今寝てるんだから、静かにしてよ
"__りつ、んぱいっ!"
なに
俺の名前、呼んでるの?
聞き覚えのある、その声………
あんたは俺の_____
"凛月先輩!!!!!"
「っ…!!!」
俺を呼ぶその大きな声で目が覚めた。
「いった…」
体を起こせば体に痛みが走る
腕にはひとつ、痣が出来ていた
鼻を掠める薬品の匂い、そこそこ見覚えのある風景からここは保健室らしい
そっか、俺倒れちゃったんだっけ
カッコ悪…最近寝れてないのに勢いよく立っちゃったからこんな事になったんだ…
「…はぁ。セッちゃんに怒られそう〜…」
軽く伸びをして俺はベッドから出ようと「した」
けれど、何かが俺の腹部あたりに乗っかっていて上手く足が動かせない
めんどくさと思いながら目を向ければそこには意外な「人物」
「はっ…え、A…?」
ベッドに突っ伏して寝ていたのはAで、眉間にシワを寄せている
時たま『う"〜』なんて唸っていた。
なんでこの子がここに居るか分からなくて、俺は暫く硬直する。
すると、静かにベッドの仕切りの役割をしていたカーテンが開いた
「あら、凛月ちゃん。目を覚ましたのねぇ、良かったわぁ…。貧血と寝不足みたいよ?全く、心配させるんじゃないわよォ。」
現れたのは同じユニットの鳴上嵐。通称なっちゃん。
片手にコンビニの袋をぶら下げてAを見れば困ったような顔をした
「んもぅ、Aちゃんったら…ほら、起きなさいな」
Aの肩を揺するも、一向に起きる気配がない
そんな様子から、さらに困ったようになっちゃんは眉をまげた
「困ったさんねぇ。」
「ねえ、なっちゃん。なんでここにAが居るの」
「ああ、それはねぇ。朝方、貴方が倒れた時この子ったら血相を変えちゃって…。授業が終わる度にここに来てたみたいだけど凛月ちゃん、なかなか起きないから……。そのまんま寝ちゃったのね。」
「まってなっちゃん、今何時」
「ええっと…夕方の6時よ。」
「わあ凄い。」
どうやら朝から夕方までノンストップで寝てたらしい。
まあ俺は吸血鬼だから当たり前なんだけど、最近は昼夜逆転することなく割と規則正しい(自称)生活してたから驚いた。
「凛月ちゃん、ここに買ってきたの置いていくわね。あたしは先生のところに行ってくるから。」
「うん、ありがとう〜」
誰もいなくなったのを確認して俺は橙色の髪をひと撫でした。
.
382人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「あんスタ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
苺ミルク飴(プロフ) - すごく面白かったです!!!続きがとても気になります!!更新、楽しみにして待ってますね!頑張ってください!応援してます! (2021年12月14日 20時) (レス) @page31 id: 976df8db05 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:なこ x他2人 | 作成日時:2019年7月26日 0時