先輩×後輩=(？)【朔間凛月】 (ページ16)

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王さまから禁止令が出されて今日でちょうど1週間

俺はやけに調子が良かったのか朝は自分で起きた

まーくんには｢今日の晩飯はお赤飯だな！！！｣とか言われた

そんな調子がいい今日も、俺は教室でグダグダと過ごしている

お昼なのに、相変わらずAは来ないけど。

｢おーい凛月…あはは、お前顔に出てんぞ。｣

｢んに…なに、まーくん。｣

生徒会室から戻ってきたらしいまーくんは椅子をこちらに向けて俺の机の上でお弁当を広げ始めた。

ムニっと俺の頬を続きながらいい笑顔で。

ねえ？ここ俺の机。まーくん以外がやったらタダじゃ置かないよ？

｢Aに会えなくて暇って顔してる。案外わかりやすいよな～？｣

｢別に俺そんな顔してないけど…｣

｢してるんだよ。…なあ、知りたいか？最近Aが何してるのか。｣

｢…え？｣

Aという単語に俺は確実に反応した
まーくんはそんな俺を見てニヤリとしながら頬杖を着いた

なあ、聞きたい？

って答えのわかり切った意味の無い質問を何度も尋ねてきてさ。

｢聞きたくないわけじゃないけど…まーくんが言いたそうだから俺が聞いてあげる♪｣

｢ふはっ、なんだそれ。まあ、いいけど。…アイツ、最近は朝昼放課後ってレッスンしてるんだよ。｣

｢レッスン？一体なんの？｣

｢もちろんアイドルのに決まってるだろ？｣

アイドルのレッスン？
この夢ノ咲に入ってきて一切ライブもしないイベントも開かない、転校生の提案にも乗らなかったAが、今更アイドルのレッスンなんて？

｢どうやら最近、転校生に色々と吹き込まれたらしくてな～？アイドル魂に火がついた、とかなんとか？｣

｢なにそれ｣

｢もう少ししたら初ライブするらしいぞ。さっき生徒会室に行った時にAから貰ってきたんだ。｣

そう言って差し出してきたのは、2枚のチケット
可愛らしいピンクをベースにしたそのチケットは明らか、あの子のライブのものだろう

｢俺と、凛月用にって渡してきたぞ。絶対見に来て欲しいって念を押された｣

｢ああ、そう…｣

何かを悟った気がした
もしこのライブが成功したら____

いつか見た日記のようなものには｢成功したら告白する｣みたいなのが書かれてて

それはきっとこのライブのことで

念押しをしてチケットを渡してきたなんて聞いちゃったら
まーくんに告白するんだって思うじゃん。

悪い子だね、A

関係ない奴まで誘ったらさ、ソイツは期待しちゃうんだよ、

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