三十三話 ページ40
帰りはゲートが使えるかもしれない。というのも本丸にあるゲートが片道になっていると考えられるからだ。
基本的に本丸に備えられているゲートは行く先々の各ポイントに繋がれている。それは政府だったり最寄りの商業街だったり、場合によっては別の本丸だったりする。そして繋がっている場所には簡単に行けるようになっている。
しかし今の本丸のゲートにはどこにも繋がれていない。いや、確かに繋がれていた痕跡も履歴もある。つまり後から誰かが意図的に繋がりを絶った事になる。十中八九があの男の仕業で、断ち切った理由も悪足掻きだろうが。
その可能性が高いとなると使えるようにするのも割と簡単である。要は点と点を繋いでやればいいのだ。繋ぐのもそう難しい事も手続きも必要はなく、審神者がいれば自分の本丸と繋ぐのは容易だ。
『現状私が預かりとなっているから繋ぐのも簡単にできる。ただ絶対に使えるとは限らない』
「え、なんでだ？道を繋げば使えるんじゃないのか？」
『これはあくまで可能性の話。だから繋いでも別の原因で使えない場合もある。こればかりは本丸のゲートを調べない事には何も』
その手のものを専門としている人なら別のゲートからでも調べたり操作出来たりするらしいが、なにせAは専門外である。何なら破壊する側に近しい人間である。
破壊するにもある程度の知識が必要なので、基本的なことは全て履修済みだが、逆に言えば本当にそれだけなのだ。
少しでも踏み込む専門技術と知識は持ち合わせていない。
『なのでこの二つの手段を同時に実行する』
これを機会に各分野でも勉強してみるか。そう心に刻み再び話し出す。
『まず二手に分かれます。一手は最初に言った通り、自力で本丸に帰る組。もう一手はこの街のゲートがある場所に向かい接続。ここで繋がって使用できればそれでよし、駄目だった場合は最初の組よりも全力疾走で帰還』
ここで一度言葉を切る。余り一度に伝えるのも酷だろう。今のところ三人の顔色に疑問の様子は見受けられない。特に問題なく理解されているようだ。
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うぇぽんぬ氏(プロフ) - 佐野さん» お気に入りとコメント、指摘とありがとうございます。言われてみれば"男侍らそ"は喋り言葉過ぎて伝わりにくかったかも知れませんね…迂闊でした！修正しましたので、今後も暇つぶし程度でもいいのでお付き合い頂けると嬉しいです。 (2017年6月14日 1時) (
レス) id: 6ef3653dc5 (このIDを非表示/違反報告)
佐野(プロフ) - 初めまして。興味を惹かれるお話でした。お気に入り失礼します。ところで読みにくいかどうかのお話ですが、一点だけ。"男侍らせ"のところは"男を侍らせる"とした方がいいかと。少しの指摘で申し訳ありません。更新、無理のない程度に頑張ってください。 (2017年6月3日 9時) (レス) id: 144045511b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うず麿 緋◯ | 作者ホームページ：
作成日時：2016年1月16日 22時
