九話 ページ14
チュチュンと小鳥囀る朝、Aは寝癖の付いた髪をわしゃわしゃと触りながら目覚めた。何故こんなところに寝ているのかと。あぁ、と昨日のことを思いだす。
昨晩、一期と別れた昨晩Aはどこで休もうかと迷い悩み込んだ末、中庭の中心部にある大きな樹木の枝の上で休むことにした。
寝心地は悪くは無いが良くもない、体が軋むぐらいだ。間違えて落ちると危ないが落ちなければ問題ない。十分に休めれる。
登るのにも差ほど時間はかかることはなく、昼間霊力を使ったおかげか横になるや否や直ぐに寝落ちた。
そして朝目覚めて今に至ると言うわけである。
寝ぼけながらに枝から飛び降りふわりと重力を無視するように大地に足をつけ、そのままぐぐっと背を伸ばし朝の眩い光を全身で堪能する。
『(まぶし。やっぱり外で寝るのは流石に寒いか…。)』
昨日訪れた時より随分と雰囲気が変わったものだ。あの男がいなくなったからかな。それか私の霊力を少なからず流していたからこんなにも早く変わるのかな。
なんてことを考えながらAは中庭を歩き縁側へと向かう。
縁側へ近づくにつれ複数の影が見えてきた。よく見れば鶴丸と五虎退を始め粟田口刀派や伊達組と言われている燭台切や大倶利伽羅が集まっていた。
『これはまた豪勢な……なぜ集まってる?』
「協力する奴は中庭に来いと言ったのは君だぞ?」
「あ、主さまのお役にたてるよう、が、頑張ります…!」
『あー……そういえば言った気がする。五虎退そんなに頑張らなくてもいいからな、程々にね。』
1番最初に私と会話をした鶴丸と1番私に懐いてる五虎退を筆頭に集まった刀剣達は全部で数十振。否、数十人。
正直ここまで集まると到底思ってもみなかったAは心底圧巻されながらもおはよう、と挨拶を交わした。
五虎退を除く短刀たちは若干の怯えと戸惑いを見せながらもおはようございます、と交わしその他保護者と取り巻きは歓迎するとばかりに笑いながらおはようと言う。
最初の一歩にしては上々だと心穏やかに思いながらAは刀剣達と広間に向かった。
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うぇぽんぬ氏(プロフ) - 佐野さん» お気に入りとコメント、指摘とありがとうございます。言われてみれば"男侍らそ"は喋り言葉過ぎて伝わりにくかったかも知れませんね…迂闊でした!修正しましたので、今後も暇つぶし程度でもいいのでお付き合い頂けると嬉しいです。 (2017年6月14日 1時) (レス) id: 6ef3653dc5 (このIDを非表示/違反報告)
佐野(プロフ) - 初めまして。興味を惹かれるお話でした。お気に入り失礼します。ところで読みにくいかどうかのお話ですが、一点だけ。"男侍らせ"のところは"男を侍らせる"とした方がいいかと。少しの指摘で申し訳ありません。更新、無理のない程度に頑張ってください。 (2017年6月3日 9時) (レス) id: 144045511b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:うず麿 緋◯ | 作者ホームページ:
作成日時:2016年1月16日 22時