君が好き【好きです鈴木くん!!】Part４

第160話 ページ19

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爽歌side


Aちゃん……


鈴木くんと一緒にお母さんとお父さんのお墓参り、私が行けていない間、ありがとうございました……。


数年前と比べて本当に綺麗になりましたね…。




伝えたいことはたくさんあるのに

涙が邪魔をして声にならない。




『ごめんね』






謝ることなんかないです……



殴ったAちゃんのほうが、ずっとずっと痛そうな顔してました。


＿＿＿＿＿＿


＿＿決勝戦当日


輝｢いよいよ決勝戦か…うーーーー……流石に緊張してきたぜ…｣

『そりゃね……これで全国行きが決まるんだから』


緊張しない人なんていないでしょ。


ち｢大丈夫？ 輝｣

輝｢お、おう！！……ん？｣

『ん…？』


どこかから黄色い声援が聞こえる。

なんかデジャヴを感じる。



｢誰がカバだコノヤロー！！｣


そして気づいたときには乱闘が始まってた。

私にはカバなんてのは全然聞こえなかったけど。


ち｢ちょっとちょっと！！ 心の声で喧嘩しないでよあんたたち！！ 試合前に場外乱闘始めないで！！｣


2年の間にで心の中で会話をするという超人技を2人とも身につけていたなんて……


『一体誰に教わったの！？』


ち｢違うでしょ！！｣


『え？』

＿＿＿＿＿


『ちい姉！ 私トイレ行ってくるね！』


もうすぐ試合だ……行っておかないと漏れちゃう。
この小説のヒロインがそんなこというな、って言葉が聞こえてきそうだけどしょうがないよね。だって人間だもん。


『トイレトイレ〜』

｢トイレならこっちだぞ｣

『あ、ほんと？ありがとう！』


キョロキョロしながら歩いていると親切な人が教えてくれたと思い振り返ってみると


『忍！？……あー…』


あの日以来会っていないし、色々とどうしたらいいかわからず視線を逸らす。


忍｢……ふっ、相変わらずのようで安心した｣

『っ…』


忍ってこんなに楽しそうに笑う人だったけ……。


なんでだろう……前よりもかっこよくみえる…。


｢……応援してくれなんて調子のいいことはいわねえ。…けど、今日の試合だけは俺を見ててくれ｣



忍はそれだけをいって去っていった。



どうしよう


…きっと、今ものすごく顔赤い……。









これが最後だ



負けたらきっと後はねえ



数年間の初恋(おもい)をかけた最後の賭だ




絶対に


負けられない









＿＿＿＿＿＿





《ただいまより 東京都予選大会決勝戦を始めます──》



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