30話 ページ30
そして、私の足を観察するように見た
「あ、あの先生何を」
「ちょっとだけ触れてもいい?」
「え、あ、はい」
私に有無を言わせず先生は私の足をガラスの工芸品かのように丁寧に手にとった
嫌な感じはなくどちらかというと医療者の肩がする作業のようだ
やがて両足を見終わると、
「良かった、何も無くなってるね」
「えっと、?」
「ごめんね〜急に。
実は昨日保健室でベッドから君が落ちたのを俺も見てたんだよ」
「!」
「大きな音だったからイフリート先生のあとをこっそりとね、
そしたらAさんが倒れててさ」
「すごい足を痛がってたから、心配だったんだ」
嫌な思いしてたらごめんね、
なんて先生はその眩しい笑顔で謝った
昨日もお菓子警察に捕まりながら私の様子を気にかけて見てくれていたのだという
そんな何気ない一コマから今日の今まで心配してくれていたのだ
「あ、ありがとう、ございます..」
「んーん!これが見たかったが為に星使っちゃったしね〜〜」
「ほ、星、?」
星 というのはきっとオリアス先生の家系脳力である
でもそれが今なんの関連性があるのかと頭がハテナになっていると
先生はそんな私の様子を見てふはっと笑って、
わたしの頭に手を乗せた
「Aさんの無事を、自分の目で確認出来る機会もらえて
これが本物のラッキーなのさ、」
君が無事で良かったよなんて言いながら先生は私が持っていた分のプリントまで持って歩いていこうとする
「え、先生それは私の、!」
「いやいやコレは普通に俺が運ぶやつ、
ここまで手伝ってくれてありがとね〜〜」
「でも生け贄が、」
「それはAさんの事があったから取ってつけた適当なヤツさ、お疲れちゃ〜ん」
星みたいなその笑顔で爽やかに去っていった
最初から私狙いで、この人は何もかもやっていたのだ。
そのずるさと眩しさが、私の奥底まで照らしすぎた気がした
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めがね - ほんとかわいい、大好き。マジで天才すぎます!イフリート先生出てくるの神ですか⁉︎更新楽しみにしてます‼︎ (4月9日 12時) (レス) @page33 id: b6f88a6761 (このIDを非表示/違反報告)
おみじゅ - 教師陣が好きなので助かります!更新頑張って下さい! (3月19日 20時) (レス) id: 02910e26c1 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 更新待ってます! (3月5日 18時) (レス) id: 54e2cad7a6 (このIDを非表示/違反報告)
ステラ(プロフ) - りんさんありがとうございます!では一日に3にしてみます、!いつもありがとうございます、 (3月2日 13時) (レス) id: 41aa473ff8 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 多分一日に1〜3ぐらいが読みやすいと思います!ステラさんのお好みでいいと思いますよ! (3月2日 0時) (レス) @page16 id: 54e2cad7a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ステラ | 作成日時:2024年2月29日 17時