正反対なキミ ページ4
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「お話聞きましょうか?」
え?
俺が目の前の女の人に、彼女の面影を探していると、
女の人は、また心配そうな顔に変わって、こう言ってきたのだ。
あまりに突然の提案に、というか、
見ず知らずの人への対応、こんなんで大丈夫か?
なんていう驚きで、
俺と女の人の間に微妙なフリーズ時間が訪れた。
そこでようやく、俺と女の人の目がバッチリあったきがする。
「いや、誘ってるわけとかじゃなくてですね」
「あ、誘ってるとかはさすがに思ってないか」
うーんなんて、わざとらしいジェスチャーを加えながら、
女の人は一人で悩んでみせる。
「引きました?なにいってるんだろって、」
目が合った瞬間、
急に、自信をなくしたかのように女の人はおどおどし始めた。
まったくもって、
動きのよめない女の人に、
思わず鼻から息が漏れる。
「引いてませんよ」
思わず失笑気味に話してしまうと、
女の人は、またにんまりとした笑顔を見せる。
「笑いましたね」
なんて、奇妙なことを言う。
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作者名:坊ちゃん | 作成日時:2020年2月15日 0時