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プロローグ ページ1
「やばい……夜にポケモンと東方やりすぎて寝坊した」
そう呟きながら、走る。
私、“春川紫”は学校に向かっていた。
何故ならば、今日は登校日、
そして、上記の台詞通り寝坊した。
ここでもうお察しだと思われるが、私は学校に遅刻していた。
よりにもよって、テストがある日に、だ。
「流石に寝てればよかった……！」
時既に遅しな後悔を口から零し、走る足を早める。
今は曲がり角、そこを曲がれば白い線が引かれている車が走る道。
その先には、目的地としている学校がある。
“一刻も早く着かなければ”
そう、焦ったのが人生最大の失敗だった。
気付けば私は車にはねられ、赤い飛沫を散らしているではないか。
激しい痛み、上手く動かない体。
ぎぎぎ、と機械のように頭を動かし、信号がある方を向いてみる。
そこに写っていたのは“赤”。
完全に焦っていた故の自業自得だという事が分かった。
私がそう呑気に考えている間にも、騒がしい音が、聞こえる。
こんな感じで死んだら、転生とか出来ないかな……
東方の世界は厳しそうだし、ポケモンの世界が妥当かな……
でも、東方の要素もほしいな……
薄れゆく意識に死を悟り、ありもしない事を考える。
だけど、今はそんな事を考えていた方が幸せなのかもしれない。
そう自分にツッコミを入れて、私は、私は……
……………………
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作者名：ふりかけ | 作成日時：2018年8月5日 11時
