スキになったら負け！【Hirano.S】 (ページ34)

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episode32 ページ34

「アハハ！そんなこと悩んでるん？笑」

・

私の真剣な相談に
永瀬くんは面白そうに笑って

・

「Aさんめっちゃ乙女っすね！」

・

なんて茶化したように言ってくるから

「ちょっと！こっちは大問題として話してるんだけど！！」

・

つい大人気なくなってしまう。

「いや～、でもあれっすよ。Aさんが紫耀にチョコあげんくても、紫耀は沢山の女の子からチョコ貰うかもっすよ？」

それでも尚、私をからかう永瀬くんは、

「いいんすか？自分の彼氏が自分以外の女の子が作ったチョコを食べてるのに、自分はなんもせんくて。笑」

半笑いでそういうと、

「あ、そだ。ちょっと紫耀からかっていいっすか？笑」

・

一瞬だけヒョイとキャップのつばを持ち上げて

「……え？」

私へグッと近づいて顔を並べると、

「Aさんと、カフェタイム…っと」

・

強制的に撮らされたツーショットを
紫耀くんへ送っている。

・

「紫耀の誕生日ん時、俺らめっちゃ自慢されたんすからね？Aさんが～Aさんが～って！……だから、仕返しっす！笑」

・

そう言って
悪戯好きの少年みたいな笑みを浮かべて

「お！既読はや！…ちょ、見て！笑」

shoは?意味わからん。なんで?

shoつか、顔近すぎ!廉なんなん?

多分パニックになってるであろう紫耀くんのLINEを見せてくる。

「ちょっと～…後で怒られるの私だからね？」

そう言って自分のスマホを開くと

shoAさん!!どういうつもり!!

わたしにもLINEが入ってて、

「おもろ！笑」
「はぁ…もーう…」

・

結局バレンタインの相談は
未解決に終わった。