アルストロメリア side.E ページ5
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リーハー国の若将軍と謳われているルスクドゥーテ公爵家のご令嬢、A様が茶会をしにやってくる。
いつもは唐突に来て好き勝手していくのに、今回は手紙を送ってこられたので仕方なく紅茶を事前に用意する。
ご令嬢はよく引っ付いて来るので対応に困る者も私含め数名いる。
コネシマさんの言葉を借りるなら"鬱陶しい"と皆さんも思っているらしい。
図書館にノックの音が響く。
開けに行かなくとも勝手に開けられる。
「...こんにちは、A嬢」
「ごきげんようエーミール様。
この前 商人から小説を買いましたの！
とても面白かったのでぜひエーミール様にもと思いましてお持ちしましたの」
「それはご親切に...ありがとうございます」
距離を詰められ話が進む。
近いので話が半分ほどしか入ってこなかったが、差し出された本のタイトルだけで興味は十分だった。
紅茶を用意している間、ご令嬢は本棚を眺めていた。
...持ってきた本を面白いと言っていたくらいだし、ご令嬢もよく本を読むのだろうか？
「あら、これって...恋愛小説？」
ご令嬢が一冊の本を取った。
その棚は確か...
「そのようですね。
ここに勤めていた方たちの忘れ物です、たぶん」
「そういったものを置かれるのね...」
「一定期間保管して、取りに来なければここに寄贈という形を取っています」
「そうですの...
こちらの本 読んでも構わないかしら？」
聞いてきたのに返事を聞かず、イスに座って読みだす。
なんで聞きはったんやろ...
というかお茶会って言ったのご令嬢やん...
手土産の本でも読んで待ってましょうか...どうせすぐに飽きはるでしょ
ハッと自分の状況を思い出す。
ご令嬢を無視して本に熱中してしまった...！
前を見るとご令嬢はまだ小説を読んでらした。
よかった、とりあえず無礼にはなってない...きっと
しばらくして本を読み終わったであろうご令嬢に声をかける。
「紅茶入れ直しますね」
「ありがとうございます」
いつもの騒がしさはなく、物思いに耽っているように見える。
退屈だったのだろうか、それとも...
「...良かったですか？」
「ええ、とても。
本の中は自由で素晴らしいですわ...」
そう言うご令嬢は少し寂しそうで...
｢羨ましい...｣と小さく聞こえてきた。
自己中心的なことをされているのが目に付くが、彼女も立派なご令嬢。
恋愛小説のような展開はやはり憧れるものがあるのかもしれない...
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あびゃ - あ、あ、あ、すきです………！ (2020年9月28日 18時) (
レス) id: f84fa23a4c (このIDを非表示/違反報告)
アズライト@pitter - 7-10様 それなすぎてつらいです(?) (2020年9月20日 20時) (レス) id: 9961c78004 (このIDを非表示/違反報告)
7-10(プロフ) - あー！あーーー！！！すきです！！！！！！！！！悪役令嬢の！！概念が！！！壊れる！！！！！！！でもすき！！！！！！！！！！！！！ (2020年9月17日 3時) (レス) id: ffef8138f8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふたみや遥
| 作成日時：2020年2月22日 20時
