064:ざわめく心 ページ15
3人で帰ろうなんて珍しくソヌが誘ってきたのは今朝の話し、
それを断る理由なんてなくて、私は今門の前で2人が来るのを待っている
JF「Aー!!」
「あ、ジョンファンお疲れ」
SN「悪い、待たせて」
「ううん、私も来たばっかりだから」
落ち合うと早速「じゃあ帰るか」と自転車を押しながら前を歩くソヌ、
ジョンファンはそんなソヌの自転車に荷物を乗せて跳ねる様に歩いてて、
私はそんな2人の後姿を眺めながら3人で帰るなんて久しぶりだななんて考えていた
「ねぇ、思ったんだけど3人で帰るのって
夏休みに入ってから初めてじゃない?」
JF「えー!?そうだっけ!?」
SN「あぁ…確かにそうだな、
3人一緒なのは久しぶりかも」
「そう考えるとちょっと変な感じするよね」
SN「だな」
JF「そんなに一緒に帰ってなかった?
なんか2人とはいつも
一緒にいる気がしてたよ」
「学校で会ったりはしてたもんね、
でももうすぐ夏休みも終わっちゃうんだね…
なんか早いなぁ」
SN「早いよなぁー1ヵ月経つの…
夏休みなんてあっという間だな」
JF「あっそういえば!!
2人は夏休みの宿題はやった!?」
そんなジョンファンからの問いかけに顔を見合わせた私とソヌ
A・SN「「やってない!!」」
JF「2人とも胸張って言う事じゃないだろ〜!!」
「じゃあジョンファンはやったの?」
JF「…やってない」
SN「だろうな」
「プッ、やってないなら
ジョンファンだって人の事言えないじゃん」
JF「だってぇ…2人のを見せてもらえば
いいやって思ってたのに〜」
SN「まぁまぁ、怒られる時も3人一緒ってな!!」
「ってな!!」
私達の言葉にガックリと肩を落とすジョンファンを見ながらソヌと目が合って笑って…
本当に、こういう風に自然と笑えたのも久しぶりで
私の落ち込んでた心も笑い声と共にいつのまにか弾んでいた
SN「ってか、それ何だよ」
荷物はソヌの自転車に放り込んでるくせに
ジョンファンが1つだけ大事そうに手に持っている物を見て
不思議そうにそれを指差しながら言ったソヌ
JF「ヒヒヒッ〜」
SN「なんだよ」
問いかけに何も答えずただニヤつくだけのジョンファンにソヌは
「意味わかんねー」と眉をひそめていたけど、
そんなジョンファンの顔を一度だけ見た事があった私の胸は妙にざわついていた…
54人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:のん | 作成日時:2016年5月17日 21時