【男主】デキちゃった婚。【BL】 (ページ3)

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春乃尾 Aside

俺を背もたれにして
フーッと息をはく雪利

『肋、やられたのか？』

『んん…、ただ落ち着くから。
なぁ、A。
俺かっこよかった？』

いや、恐怖です雪利サン
血塗れになりながらニタニタと笑い相手を意図も容易く、相手が呆気なく倒れていくのが凄い怖いです

『カッコヨカッタ』

『惚れ直せよー
てか、弱小過ぎて笑ったんだけど。
次いでに馬鹿まる出しだし。』

俺も一緒に応戦したけど
かなりの雑魚だった

雪利の事を知らないだけでヤンキーとして終わってるのに、雪利は残忍だからわざと急所を狙うのだ

まあ相手が悪い
馬鹿だ、完全に馬鹿げている

『こんまま帰るの雪利？』

『お前はどうすんのさ』

『雪利についてく』
『ふはっ、舎弟かよ』

『親友だろ』『親友か』

『『ハモったな』』

急に笑い転げ出す雪利

数秒後にいきなりピキーンと
倒れながら海老のように丸くなった

『どした、雪利…
やっぱり肋を…………』

『ぐぢぎれだ』

また口が切れたらしい
最強ヤンキーも案外可愛いものだ

『雪利、馬鹿じゃん』

『お前よりは頭が良いよ』

口の端をおさえて、ニッと笑う雪利
耳元からは結晶の形をしたピアスがちらりと揺れた

俺もお揃いのをつけている
シールピアスなのだが
(一生懸命二人で探したシールピアスとピアスのお揃い)

穴はかーちゃんに
申し訳なくてあけられない

あと痛いのはホントはヤだ

きらりと沈みゆく夕日に照されて消えそうな程、光りを放つピアスが格好よかった

＊＊＊＊

結局、学校をサボる事にして帰り際コンビニに寄った

学生服のうえに着ているパーカーと同じ色合いの某棒つきキャンディーをくれる

味は俺の好きなプリン味だった
最近、髪の毛染め直してないな
そうふと思い、
自分の頭に手をやろうとすると
『もーすぐプリン頭だ』
とクシャッと優しく撫でられた

お返しに絆創膏を買ってやったのだが、貼ってやろうとすると
ヤンキーに見えない？と言ってきた

冗談にしか聞こえない
お前は立派なヤンキー様だ

雪利は冗談じゃないらしく
首をかしげた