【ヒロアカ】スカートの中から始まった感情【轟焦凍】 (ページ40)

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39→最終種目・第一戦目ページ40

2人から勝手に元気を貰ってから私は最終種目に備え準備を始める。
その前にあるレクリエーションも相変わらず参加は勿論だが見る事が出来ない。

最終種目は1対1のトーナメント式。
必然的に怪我をする確率は上がってしまう。

だからこそこちらが準備をして少しでも重荷を捨てて戦って欲しい。
まぁ、強いて言うなら怪我もせず利口に戦って欲しいけど…

「(きっと緑谷君は酷いだろうし…)」

なんて思いながら痛み止めの量を確認しておく。

何時も持つ救急箱よりも大きいサイズの中には、
これまた何時もよりも大きいサイズの瓶が入っている。

量はまだしっかりある事を確認して私は指定の位置へと向かった。

□

くじ引きで決まった相手の戦う事になる最終種目。
一回戦目の第一試合は緑谷君とあの心操君だ。

果たしてどんな個性なんだろう？
そんな疑問を持って私は足を動かす。

最初の試合と言う事で怪我人は居ない為から時間が空いてる。
だからステージを見に行ったのだが…

「え……」

そこには場外へと足を進める緑谷君の姿あった。

それに驚きを隠せず私は間抜けな声を出す。

咄嗟にインカムのスイッチが入ってないか、
周りに人が居ないかを確認してから私は安堵する。

いやいや安堵している場合じゃない…

そう思って私は注目の的であろうステージ上に視線を戻す。
そこには場外の線をもうすぐ越えそうな彼の姿。

「みどり――」

思わず声に出して名前を呼ぶ。
だがその言葉を遮る様にステージから来た強い風が私を襲う。

スカートを咄嗟に抑えながらも私は目を見開いた。

線ギリギリで立ち止まった緑谷君では無く、
その彼の左手の指の色が変わっている事にだった。

私はその場から去ってそそくさに緑谷君が入場して来た出入り口へと向かう。

「つい先程、緑谷君が左手の人差し指と中指を負傷しました。
　きっと私の治療では不可能なのでリカバリーガール元に送ります。」

その最中マイクのスイッチを入れてハッキリと状況を伝える。
すると、すぐにリカバリーガールから了解の声が届く。