世界の果てまで。【カントー地方編】 (ページ16)

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カントー地方　№13 ページ16

Aはイワークの隙を突く

『今だよ！“つるのムチ”を一番近い岩に巻き付けて脱出してッ！』

フシギ「ダァ……ネッ！！」

Aの指示通りに、力を振り絞ってつるのムチで脱出を成功させたフシギダネ

息が荒いものの、ゆっくりと立ち上がったフシギダネの目は、気迫に満ちていた

フシギ「ダアァァネエェェーーーーッ！！！」

フシギダネが雄たけびを上げた瞬間、彼は青白い光に包まれた

その光景に、全員が息を呑む。その中でも、一際驚いているのはAだ

『あれって、まさか……』

レッド「…進化」

Aが震える声で呟くと、フシギダネを包んでいた光が消え、立っていたのは

フシギダネの進化系“フシギソウ”だった

フシギ「ソウソウッ！！」

『あれって、“どくのこな”？』

フシギソウは一鳴きすると、紫色の“どくのこな”を出す

もろに喰らったイワークは毒に侵された。Aはその瞬間を狙う

『フシギソウ、はっぱカッターでトドメだよ！』

フシギ「ソウッ！！」

フシギソウは勢い良くはっぱカッターを発動し、イワークにトドメを刺した

イワークは大きな音を立てて倒れ、戦闘不能となる。つまり、A達の勝利だ

『かっ…た…？』

フシギ「ソウソウ！！」

フシギソウの突進を受け止め、初めて本当に勝ったことを悟るA

みるみるうちに顔を輝かせ、フシギソウを思い切り抱き上げた

『勝ったんだよ！フシギソウ！！良くやったね！』

フシギ「ソーウッ！」

出会った時よりも重くなった彼に、進化したことを実感したA

そこに、拍手を送りながら近寄るタケシ

タケシ「いや～、いいもの見せてもらったよ。俺に勝った証に、ポケモンリーグ公認
　グレーバッジを授けよう！」

『有り難うございます！』

レッド「…帰るよ」

周りの奴らが、恋に落ちる危険を察知したレッドは、Aの手を引っ張り

そそくさとジムを後にした

＿＿＿＿＿＿＿＿＿

ジムを出て、ポケモンセンターに寝泊まりすることになった二人は

ポケモンセンターに向い、まず最初にオーキドに連絡した

『聞いて！オーキド博士！私達、ニビジムクリア！！』

オーキド【おお！それは素晴らしいことじゃな！おめでとう！】

レッド「…有り難うございます、」

オーキド【そうじゃ、A。お前にポケモンの卵を送っておいたぞ！】