part164 ページ22
「ここはレティシアの村だ。
レティシアってのは
神鳥レティスをあがめる者って意味さ。」
不思議な島にあった村へ行けば
見たことのない民族の格好をした男性に
まるで珍しいものを見たと言うかとような
嬉々とした声音でその村の説明をされた。
「住んでる人たちも変わってるし
何だかおもしろそうな村ね。」
「そうだな。
未知なるものが見れて
私もおもしろくなってきたよ。」
「どうやら、まるっきり
野蛮人の村ってわけじゃなさそうだな。
よそとの交流がない島なんて
どんなもんかと思ったが
これならとりあえず安心みたいだ。」
「ククール…?
ここは神鳥レティスをあがめる島だぞ。
そんな中に野蛮人がいてたまるかってんだ」
「そうだったな。
おまえはレティスに信仰してたんだったな、
悪い悪い」
「絶対思ってねぇだろ…!!」
そんなのんびりとした村に
女性陣は頬を緩めながら辺りを見渡し、
ククールとアルヴァスはどうでもいい
小さな言い争いをしていた。
辺りを散策し、
村民の人たちから話を聞いて行くと
どうやらこの村の長老がレティスについて
知っているとのこと。
エイトたちはその情報を頼りに
長老の所へと向かった……。
ーーーーーーーーーーーーー
「むにゃ……むにゃ。
……うん?なんだあんたは?
見たところ、よそ者のようだが……?
……ほほう。
神鳥レティスについて聞きたいとな?
それはよい心がけじゃ。
伝説によればレティスは
この世界と異世界とを行き来するチカラを
持っておったというな。
このチカラはただレティスのみが
持つことを許された
特別なチカラだということじゃ。
だが、ある時、異世界の邪悪な存在が
この世界をねらって、
ふたつの世界をつなぐ巨大な門を生み出したそうじゃ。
レティスはこの企みを阻止するため
異世界へと旅立ち、自らのチカラを振り絞り
開かれた門を閉ざしたのじゃ。
しかしチカラを使いすぎたレティスは
あのれの影のみ、この世界に残したまま
ついに異世界より戻らなかったそうじゃ。」
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