【呪術廻戦】呪霊に転生したらしい。【8】

378話 ページ46

「あ、そうそう。昨日空港の警備代わって水族館のチケット渡したらすっげぇ喜んでくれて＿」

「もういいもういい！！ なんでだよ、俺ら同期じゃん！！」

「だから悟、声落として……だが、もっともだ。私だって素直で可愛いだろ」

「？？？？ どなたのお話ですか…？」

「俺も素直で可愛い同期だろ！」

「聞けよ」



急に必死にアピールを始めた奴らに若干引く。

え、なんで？ 自分から言い出して聞いたら聞いたで否定してくんの？ コイツら。



「………………もしかして後輩に嫉妬してんの？」


「してない」
「してねぇよ」


「してんね、了解」



何がそんなにおもしろくないのか。
後輩かわいいだろ。

にしても夏油と五条が素直で可愛いって言うのはあまりにも笑わせんな。


五条が騒ぎすぎるからベッドのほうを振り向くけど、二人は起きる様子がなくて良かった。よっぽど疲れてたんだろう。



「いや、普通に後輩として可愛がってるだけでオマエらが嫌いなわけじゃないから」

「まぁ俺ら嫌いになる理由ないもんな」

「そうだね」

「オメーらそれ歌姫ちゃんの顔見て言ってみろよ」



好きだけどそれは皆平等。
後輩をかわいがるのに理由とか優劣とかない。



「もしかして後輩扱いほしいわけ？」



私は別に構わんが？



「……」

「……」

「んだコラ渋い顔すんなクズ共」



後輩と同じように可愛がられる自分を想像したのか二人揃って眉間にシワを寄せた。



「それは違うわ……」

「私達が言っているのは友情だよ」



友情、友情。
え？ 友情求めてんの？



「…まさかお前ら…私がオマエらに友情感じてないと思ってる？」

「そうは言ってな…い……A？ なんで顔キュッてしてんの？」

「……まさかそう思われてるとは…友達だと思ってたよ…」



そう言って嘘泣きして見せると、二人が目に見えて慌てるのが分かる。

え？ めちゃくちゃわざとらしくシクシクしてるのにそんな騙されてくれる？

それはさすがに素直で可愛い可能性ある。

面白いから追い打ちで何か言ってやろうかと言葉を考えていたら、後ろで衣擦れの音が聞こえた。



「ん……………………A…？ 泣いてるのか？」



眠そうに目を擦りながら私を見る理子ちゃん。

時間は…三十分しか経ってない。
もうちょっと遊べそうだ。

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