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98話 -ミミナナ- ページ5

「またやってんのか」



夏油の呪霊集め。


この間とは違う場所、というか0巻で出てきたところだと思う。

前と同じように呪霊に憑かれた人間が入っていく。


一瞬止んでたけどまた一雨来そうなので先にお邪魔させていただいた。

呪霊集めの邪魔はしない。


屋根のあるところの柱にもたれて、入っていく人間達を見ている。

結構いるもんだな、憑かれてる人。



「うわっ なんだこれ」



じっとしていたら急にロープが首にかかって持ち上げられ、所謂首吊り状態になった。

呪力がこもってる。
誰かさんの術式だなぁ…


苦しくないことに驚きつつ(呼吸がいらないから?)、足で勢いをつけてロープを引きちぎり地面に降りる。

捩じ切れそうなレベルだったので首に跡がついたけど、すぐに治す。



「美々子、アイツ呪霊でしょ。あれ私らじゃ無理っぽくね?」

「だね、菜々子。夏油様呼ぼう」



柱の後ろから出てきたのは、ギャルの女の子と黒髪の女の子。

お察しの通り美々子と菜々子。
黒髪が美々子だ。



「今度は生ミミナナ…」



そりゃあ夏油のとこに来てればいつかは会うことになると分かっていたが。


二人は私から目を離さずじりじりと移動している。

中に入って夏油に報告かな。
この様子だと夏油は私のこと伝えてないらしい。



「可愛いね二人とも。何歳? 中学生? 美々子ちゃんと菜々子ちゃんって言うの?」

「「……っ!?」」



二人の後ろに回って肩を組んだら、ものすごい勢いで肘鉄を食らわされた。



「ぐえ」



二人とも肉体派じゃないとはいえ顔と腹にヒットしては流石に後ろによろける。



「動きが見えなかった…」

「私も……」



渋谷で宿儺に会ったときのように汗を流し焦るミミナナ。


あーやだ思い出して病む
死ぬなミミナナ


いや、これじゃまるで私が極悪非道みたいじゃないか。
私は宿儺とは違う。断じて。



「別に君らに危害加えたいわけじゃないんだけど。夏油に会いに来ただけ。ほらこれでも食べてよ」

「!」



菜々子のほうにチョコを投げ渡し、背を向けた。

二人はなにもしてこない。
人通りがようやく止まったから、私は夏油のいる建物内に入った。


ミミナナちゃん、どうやったら仲良くなれるかね。



「_てことで夏油から言ってくれる? 私と仲良くしてほしいって」

「急に来たと思ったらなんの話かな」



掛け軸が三つ掛かった広い部屋に夏油はいた。

いつも通り袈裟を着ている。

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翡翠(プロフ) - とぅにさん» なんのことかと一瞬考えましたが吉田ですねwwちょくちょく別作品キャラおります。 (7月3日 2時) (レス) @page22 id: 5d748230e5 (このIDを非表示/違反報告)
とぅに(プロフ) - ヒロフミくん出てきてびっくりしました☺️☺️ (7月2日 23時) (レス) @page21 id: 76d074d926 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠(プロフ) - 水泳進化人さん» コメントありがとうございますm(_ _)m返信遅れて申し訳ないです。自分が読みたかった話を書いて、好きだと伝えてくださる方が多く、私と同じ方が他にもいたんだなととても嬉しく思います…!! (2022年3月3日 20時) (レス) id: 5d748230e5 (このIDを非表示/違反報告)
水泳進化人(プロフ) - 好きです。 (2022年2月25日 14時) (レス) @page40 id: 30ca69ad2f (このIDを非表示/違反報告)
翡翠(プロフ) - 雪さん» コメントありがとうございますm(_ _)mとても嬉しいです! (2022年2月7日 22時) (レス) id: 5d748230e5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:翡翠 | 作成日時:2022年2月3日 2時

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