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112話 ページ19

これで用は済んだし高専に戻ろうとしたのだが、五条が後ろで「そういえば…」と立ち止まった。



「なに?」

「いや、この辺にある店よく行くんだけど新作メニュー出る日だったこと思い出した」



そういう五条に私はなんとなく嫌な予感がしてそそくさと一人で帰ろうとしたが、すごい力で腕を掴まれる。

いたいいたい千切れるッ



「てことでついでだから着いてきて」

「引っ張んな!!」



引きずってでも連れていこうとするので仕方なく自分で歩く。

それにしてもマジで他人に配慮しないなこの男。
身長一緒なのにちょっと早歩きしやがるから私も早歩きになる。

ちょっとくらいエスコートしたっていいじゃないか。そんな男じゃなかった。


それにしてもさっきから視線が刺さるな。

我々の身長と五条の変な包帯目隠しのせいだって分かってはいるが、目隠し取ったら別の意味で注目を浴びるので我慢我慢。

女と歩いてても逆ナンする子いるならむしろ尊敬だが。



「ここ! 普段なら伊地知に買わせんだけどね。外で待ってて〜」



伊地知さんかわいそう。

五条がちゃっちゃと入って行ってしまったちょっとオシャンなお菓子屋さんの前のガードレールに座る。


……少し向こうでスカウトされている女の子を見つける。


すげー初めて見た。
ガチであんだね。


と思ったけど、そういえば本編でもスカウトマンいたわ。野薔薇ちゃん初登場のときの…

正直今の私なら野薔薇ちゃんの気持ちは分かる。
だって死ぬほど可愛いだろ。

自分の顔という意識があまりないから、自意識過剰というのは少し違うが。

アイドルを可愛いと思うのと同じ感覚。


そろそろ前世の私の顔をうっすらとしか思い出せなくなっているが……


世界が違うのだからこの世界に「私」という存在は無いけど、残った家族や友達、先輩が覚えていてくれる。忘れられなければ人は死なないとか、そんな漫画みたいなこと言うつもりないけども。


この顔にも満足してるし、落ち込むことではない。


ちなみに青い鳥のアカウントは残ってた。
いやそれなら同じ世界線だろこれどうなってんだよ。



「お姉さん、一人?」



はい、来ましたナンパです。

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翡翠(プロフ) - とぅにさん» なんのことかと一瞬考えましたが吉田ですねwwちょくちょく別作品キャラおります。 (7月3日 2時) (レス) @page22 id: 5d748230e5 (このIDを非表示/違反報告)
とぅに(プロフ) - ヒロフミくん出てきてびっくりしました☺️☺️ (7月2日 23時) (レス) @page21 id: 76d074d926 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠(プロフ) - 水泳進化人さん» コメントありがとうございますm(_ _)m返信遅れて申し訳ないです。自分が読みたかった話を書いて、好きだと伝えてくださる方が多く、私と同じ方が他にもいたんだなととても嬉しく思います…!! (2022年3月3日 20時) (レス) id: 5d748230e5 (このIDを非表示/違反報告)
水泳進化人(プロフ) - 好きです。 (2022年2月25日 14時) (レス) @page40 id: 30ca69ad2f (このIDを非表示/違反報告)
翡翠(プロフ) - 雪さん» コメントありがとうございますm(_ _)mとても嬉しいです! (2022年2月7日 22時) (レス) id: 5d748230e5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:翡翠 | 作成日時:2022年2月3日 2時

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