主従関係【乙骨憂太】

自己紹介 ページ5

「ていうかお前、それ上層部のやつから許可は取れたのか？

...まさか隠蔽するだなんて言い出さねえよな」



「まさか。許可は今から取りに行こうと思ってるよ」





じゃあ僕行ってくるね、なんて言って乙骨くんはこの場を離れる。





「はぁ....こんな要求本当に通るのか？」



「憂太なら何事もなく通してきそうだけどなぁ。特級だし」



「しゃけしゃけ」





名前も知らない乙骨くんの仲間達と取り残される。



呪術師3人に呪詛師1人。




緊張でどうにも足がすくむ。





「あー、憂太がいなくなったからって殺しはしねえよ。安心しろ」



「まあ俺たちもよく分かんないけど今日から仲間なわけだしな。気楽にいこうぜ〜」



「こんぶ」





とりあえず中入るか？と手を引かれる。



ほ、本当にこの人たち私のこと信じてくれるんだ....





「そういや自己紹介してなかったな。私は禪院真希。真希でいい」



「俺はパンダな。で、こいつが狗巻棘」



「しゃけ！」





うん、流石に触れずにはいられないかもしれない。



まずパンダってなんだ？それとなんで具材で話してるの？




呪術師って多種多様過ぎないか.....？





「まあそりゃあそういう反応になるわな。

こいつは呪骸だ。けど中身はただのおっさんと同じだから気にすんな」



「俺はピチピチの17歳ですけどー？」



「で、こいつは呪言使い。普通に喋ってると術式が発動しちまうから語彙を限定してる」



「しゃーけ！」





呪骸.....呪力で出来た生物的な物なのかな。



呪言っていうのも初めて聞いた。そういう術式があるのか。



術式を使わないためにこんな不便な思いをしてるなんて、相当いい子なんだな....





「.....私は相馬A。Aって呼んでくれると嬉しいな」



「Aな、覚えた。ところで....お前は呪術について何を知ってる？」



「さっき憂太に聞いた話によると、1人で術式とかを学んで強くなったって聞いたけど」





高専の存在をどうやって知ったのかすら謎だしな、と真希は続ける。





「呪術については本当に何も知らないよ。

高専については、呪術師を尾行して場所を特定したの」



「あー、なるほどな。じゃあまじで何も知らない感じか。

なんか五条に連れてこられて無理矢理高専に入れられた憂太に似てんな.....」





私の境遇が、乙骨くんに似てる....？



でも勝手に聞くのも良くない気がして、何事もないかのように聞き流した。

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