ドS彼氏な激重先輩【乙骨憂太】

丸付け ページ3

「よし、丸付け終わったよ」





教卓で丸付けをしていた乙骨先輩に手招きされる。



教卓にいる乙骨先輩とその前に立つ私。



まるで本当のテスト返しのようだ。





「結果は.......2問ミスでした」



「に、2問ミスか.......まあ結構頑張ったし妥当な数かな......」





一体どこを間違えたんだろう。



あの数式のとこかな。ちょっと自信なかったんだよね....



ちゃんと復習しておかないとな。




そんなことをブツブツと呟いていたら、突然腕を引っ張られて教卓に押し倒される。





「え、ちょ、待って、お仕置きってここで.....！？」



「ん？そうだけど」



「だ、駄目ですよ！誰か来ちゃうかもしれないし！」



「だからお仕置きなんでしょ？」





愛おしそうな目でじっと見つめられる。





「お仕置き1個目」





両手を教卓の端に押さえつけられて、軽い口付けを落とされる。



そのままぐいっと距離を詰められて、とろけてしまいそうなほどに深い口付けをされた。





「ん....っ、ふぁ.....ｯ、乙骨、せんぱ....」



「背徳感あって興奮してる？いつもより呂律回らなくなるの早い気がする」





柔らかくて温かい舌が私の口内を這う。



なぜだかいつもよりも息が上がって、頭がクラクラとしてきた。




苦し紛れにきゅっと乙骨先輩の服の裾を掴む。





「その行動、誘ってるようにしか見えないんだけど」



「....お仕置き2個目」





私の唇と重なっていた乙骨先輩の口が首筋に当たった。





「え、待って、見えるとこ付けちゃ駄目ですからね....？」



「うん。知ってるよ。.....でも」



「―――これはお仕置きだから」





はっ、と息を呑んでももう遅い。



快楽と痛みが同時に襲いかかって、抑えていたはずの声が溢れ出た。





「ん゛゛ｯｯ〜〜〜〜！？」





がぶっと噛まれた首筋。大きく跡が付きまだジンジンと痛んでいる。



ようやく解放された両手は、快楽のあまり汗で濡れていた。





「ごちそうさま。美味しかったよ」





満足そうな顔を浮かべて教室を出ていく乙骨先輩。



......突然の出来事過ぎて理解の追いつかない私はただぼーっとしている。





「.......？」





風でめくれた数学のノート。



丸付けしてもらったページには丸しか付いていなかった。



右下に小さく、『やったね！全問正解おめでとう』と書かれてある。




.....へ？どういうこと？2問ミスじゃないの？





「.......騙したな！？！？」

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