隠密 ページ17
「......Aちゃん。いい加減こっち向いて?」
「..........無理です」
「....授業中なのに流石にやり過ぎちゃったね。ごめん」
乙骨先輩の言葉には耳を貸さず、ひたすらに布団の中に隠れる。
.....本当、やり過ぎちゃったのレベルじゃない。
今の時間ちゃんと分かってますか?先輩。
午後3時です。医務室についたのが12時くらいだったから、もう3時間も経過してるんです。
本当にやらかした......
「.......もう終わりにしましょうって、私何度も言いましたよね」
「でも、僕を離してくれなかったのはAちゃんの方だったけどなぁ」
「なっ、そんなこと....!」
「ごめんごめん。冗談だよ」
あー、やっぱりだ。
この人、全然反省してない。
「私は別に離さなかったわけじゃな.......っ、」
「.....ん?どうしたの?」
「やばい、先輩布団の中隠れて!硝子さん来た」
急いで先輩を布団の中に隠して、私は寝ているふりをする。
数秒後、カーテンが開いて硝子さんの足音が近づいてきた。
「A、お前体調大丈夫か?虎杖達がすごい心配してたぞ」
「.....あ、硝子さん。ずっと寝てたのでもう大丈夫だと思います」
「そうか。それなら良かった」
後で虎杖達に会ってやれよ、と言いながら硝子さんはカーテンを閉めようとする。
半分まで閉めかかったその時、硝子さんの手がピタリと止まった。
「.....あ、そうだ。1つ言い忘れてた」
「医務室はホテルじゃないからな。乙骨」
「........え?」
「シーツはお前らが洗えよ。私も忙しいからな」
硝子さんはそう言い残して、カーテンを閉めてしまった。
「......あはは、バレてたね」
「いやバレてたねじゃないですよ!めっっちゃ最悪なんですけど!?」
「まあいいんじゃない?付き合ってるの知らないわけじゃないんだからさ」
「そういう問題じゃないですよね!?」
え、まさか私が気づくよりもっと前から医務室に居たとかじゃないよね?
さっきの一言が怖すぎて色んな妄想が捗る。
「......シーツは先輩が洗ってくださいよ」
「はいはい」
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ナミ(プロフ) - 完結おめでとうございます🎉 私も,この作品が好きなので続編希望です。でも,新作も見てみたいです!これからもがんばってください! (6月12日 17時) (レス) id: cbde72f558 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず七味(プロフ) - 完結おめでとうございます🙋読んでて最高でした!新作みてみたい気もしますが、続編希望です!!これからも素敵な作品をお恵みください(?) (6月12日 15時) (レス) @page47 id: 472c7aa5ca (このIDを非表示/違反報告)
レイあむ(プロフ) - 完結おめでとうございます!陰ながらいつも応援して良かったです(`;ω;´)新作みたいですなあ、体に起きおつけて! (6月12日 9時) (レス) @page47 id: 8d20a79d2b (このIDを非表示/違反報告)
らな - 完結おめでとうございます!!もうめちゃんこ面白かったです😭😭本当にありがとうございました!!!私は新作を見ていたい気もします…!これからも応援してます!! (6月12日 7時) (レス) @page47 id: e0fbbf9247 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - 完結おめでとうございます!!面白くて、それでいて胸キュンで...本当に良い作品でした!私的には新しく乙骨先輩のを書くのもありよりのありですね(((( (6月12日 6時) (レス) @page47 id: 2307c0fefd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:碓氷エマ | 作成日時:2023年2月19日 13時