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「ごめんください。ごめんください」





お客さんが来た様だか塔子さんは今は不在。





「はい」





必然的に私が出ないといけない。

その事を思いだし、急いで玄関に向かった。





「すみません。家の者は今留守で…」


【ああ、やはり】





何処かで聞いた声で、途端にゾッ。と背筋が凍る。





【帰って来たね。レイコ】





……あの時の妖怪。


その瞬間、こっちに向かって勢いよく突進してくる妖怪。





「なっ……」





友人帳を強く握りしめながら何とか避けた。





【…ジンチョウ。返せ、名前を…】





そうよね…貴女達はただ、名前を返して欲しかっただけ……。

貴女達に非はない…。





【ユウジンチョウ】





そう分かった今、返してあげたいのはやまやまだか、残念ながら返す方法なんて知らない。





【ごめんください】





違う方向から、ひたひたひた、とだんだんと素早い動きで近付いてくる妖怪。





【ユウジンチョウ】


【返せ、返せ、レイコ】





そして、左右から迫ってくる手。

逃げ道は1つしかない。

玄関に向かい靴を履きながら走る。

後ろを見ると、少し遠くで追いかけて来ている二人の妖怪。

一心不乱に走っているとずしっ。と背中に重みを感じた。





「!!」


『何処に行く気だ』





いつの間にか追い付き背中にぴとっ。と貼り付いて離れようとはしないニャンコ先生。





「ニャンコ先生!」





救世主が来た。そんな感じがした。





「参ったわね…」





思わず声に出る。


流石に逃げ回るのは体力を削ぐだけだ。と思い、そこら辺の茂みに身を潜め。


先程もっさりした妖怪が通り過ぎたのを確認する。





『人の手に負えるものか!わかっただろ。私におくれ。そうすれば、追われなくなるぞ。』





ニャンコ先生の言っている事は正しい。



でもね……。





「…ダメよ」





これは私にとってとても大切なもの。

祖母が残してくれた、たった1つの_____。





『!何故だ。人の癖にあやかしものの上に立つつもりか』


「そんなわけないでしょ」





ニャンコ先生は聞く耳を持たなかった。





『人にとってそんなもの、“そう“使う以外何の意味がある。気が変わるまでと待ってやったのに……………よこせ!!』


「勝手な…」


『寄越せ!!』

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ユウ(プロフ) - これからどうなるか楽しみです、更新頑張ってください。 (2016年8月19日 23時) (レス) id: cb3c3b9b5b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:彗星 | 作成日時:2016年4月19日 21時

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