検索窓
今日:1 hit、昨日:2 hit、合計:7,867 hit

3 ページ5

「貴方も妖怪なの?」





意外にも落ち着いて話している方だと自分でも思う。

その間にもニャンコは近付いてくる。





『まぁな。しかし、そこらの低級なのとは一緒にせんでもらいたい……ん?』





ふと、ニャンコは私を凝視して驚いた様な表情に変わった。





『お前、夏目レイコじゃないか……』





レイコ______



どうやら、このニャンコは他の妖怪と同じ様に何やら勘違いしている。





「………夏目レイコは祖母の名よ…」





やっぱり妖怪に絡まれるのは祖母のせいなのだろうか。





『そっ、祖母!?』





でも、何故妖怪が祖母の名を…。





「…祖母を知っているの?」





思わず、聞いてしまった。

しかし、後悔はない。

妖怪は好きではないが。

妖怪とこうして会話するのもなんだか新鮮だ。

他の妖怪は大抵私の顔を見るや否、襲いかかってくるのだから。

あの妖怪達もまた、出会った途端襲いかかって来たのだ。

こんな生活を繰り返しているようじゃ、命がいくつあっても足りない。

それに…

祖母について知りたかったからだ。

親戚の人に聞こうが返ってくる答えは皆同じ。



____気味が悪い。




如何やら祖母もまた妖怪を見ることが出来たらしい。


その力を私は受け継いだみたいだ。





『以前この辺りに住んでいて、それはそれは美しい人だった』





確かに祖母はこの辺りに住んでいた。と聞いた。





「へぇ…」





信じてもいいかもしれない。





『そしてお前の様に妖ものを目に写すことが出来た。それ故』





ニャンコは言葉を途中で止め、





『人は誰も彼女を理解(わか)らなかった』





そう言った。





「……へぇ」


『彼女は何時も独りだった』





祖母もまた私と同じ様に孤独を感じていた。





『何時も何時も』





私と同じ。





『独りだった』





何処か安心している自分がいる。

自分だけじゃなかった。

私と祖母は________________





『そこでレイコは妖怪相手に憂さ晴らしを始めたのさ』




____あら?一気に雲行きが怪しく…。

さっきのしんみりとした雰囲気は一体何処に…。





『ユウジンチョウを知っているかい?』


「…ユウジン……」





ガサッ。と近くの茂みから何かが動いた。

一層警戒を強めて、音がした方をじっと見つめた。





『追われているのか。結界の余波で低級の奴は近づけんさ』





この時、私はニャンコに気を許し過ぎたのかもしれない。

4→←2


ラッキーアイテム

革ベルト

ラッキーカラー

あずきいろ

ラッキー方角

西 - この方角に福があるはずです

おみくじ

おみくじ結果は「末凶」でした!


目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (21 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
34人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ユウ(プロフ) - これからどうなるか楽しみです、更新頑張ってください。 (2016年8月19日 23時) (レス) id: cb3c3b9b5b (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:彗星 | 作成日時:2016年4月19日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。