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「貴方も妖怪なの?」
意外にも落ち着いて話している方だと自分でも思う。
その間にもニャンコは近付いてくる。
『まぁな。しかし、そこらの低級なのとは一緒にせんでもらいたい……ん?』
ふと、ニャンコは私を凝視して驚いた様な表情に変わった。
『お前、夏目レイコじゃないか……』
レイコ______
どうやら、このニャンコは他の妖怪と同じ様に何やら勘違いしている。
「………夏目レイコは祖母の名よ…」
やっぱり妖怪に絡まれるのは祖母のせいなのだろうか。
『そっ、祖母!?』
でも、何故妖怪が祖母の名を…。
「…祖母を知っているの?」
思わず、聞いてしまった。
しかし、後悔はない。
妖怪は好きではないが。
妖怪とこうして会話するのもなんだか新鮮だ。
他の妖怪は大抵私の顔を見るや否、襲いかかってくるのだから。
あの妖怪達もまた、出会った途端襲いかかって来たのだ。
こんな生活を繰り返しているようじゃ、命がいくつあっても足りない。
それに…
祖母について知りたかったからだ。
親戚の人に聞こうが返ってくる答えは皆同じ。
____気味が悪い。
如何やら祖母もまた妖怪を見ることが出来たらしい。
その力を私は受け継いだみたいだ。
『以前この辺りに住んでいて、それはそれは美しい人だった』
確かに祖母はこの辺りに住んでいた。と聞いた。
「へぇ…」
信じてもいいかもしれない。
『そしてお前の様に妖ものを目に写すことが出来た。それ故』
ニャンコは言葉を途中で止め、
『人は誰も彼女を理解(わか)らなかった』
そう言った。
「……へぇ」
『彼女は何時も独りだった』
祖母もまた私と同じ様に孤独を感じていた。
『何時も何時も』
私と同じ。
『独りだった』
何処か安心している自分がいる。
自分だけじゃなかった。
私と祖母は________________
『そこでレイコは妖怪相手に憂さ晴らしを始めたのさ』
____あら?一気に雲行きが怪しく…。
さっきのしんみりとした雰囲気は一体何処に…。
『ユウジンチョウを知っているかい?』
「…ユウジン……」
ガサッ。と近くの茂みから何かが動いた。
一層警戒を強めて、音がした方をじっと見つめた。
『追われているのか。結界の余波で低級の奴は近づけんさ』
この時、私はニャンコに気を許し過ぎたのかもしれない。
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ユウ(プロフ) - これからどうなるか楽しみです、更新頑張ってください。 (2016年8月19日 23時) (レス) id: cb3c3b9b5b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:彗星 | 作成日時:2016年4月19日 21時