【ヒプマイ】F.P&麻天狼の女限定【短編集】

朝帰り【F.PVer.】 ページ4

胡桃さんリクエストありがとうございます

【飴村乱数】
「で？」
遊び呆けて無事朝帰りを果たした私は正座していた。目の前には足を組みソファに座る乱数くん
可愛らしい顔に浮かぶ笑顔は可憐だが、綺麗なアイスブルーの瞳には光が宿っていない
「朝帰りなんて、僕悲しいなぁ」
「すいません」
「本当に遊んでただけだよね…？もしものことがあれば……そいつ刺すけどいい？」
「もしも事などないのでやめてください」
手に持ったファンシーな棒付きキャンディーが狂気に見えるなんて初めてだ
そう、心配せずとも遊んでいたのは女友達だ。話題もほとんど乱数くんとの付き合いのことで
「…次からは遅くなるなら連絡して、もしもの事があったら助けに行けないでしょ？」
「…うん、ごめんね」
今度こそ可憐な笑顔を私に向けて乱数くんは、私の小指を甘噛みして、「約束、だからね」と目を細めたのだった


【夢野幻太郎】
朝帰りした私を眠らずに待っていたらしい幻太郎さんは冷たい微笑みを浮かべ「楽しめたようで、良かったですね」と無言の圧力で威圧してくる
…こうなったら謝ったとて彼は機嫌を直さない
私は腹を括り幻太郎さんに歩み寄った、幸い明日は休日だ
「…げ、幻太郎、さん」
「はい」
そっと幻太郎さんにキスをすると後頭部がガッと掴まれた、細い彼とは思えない力。これは相当怒っている
荒々しく口内をまさぐる舌の気持ちよさにとろける脳を抑え、幻太郎さんの着物に手を掛ける
「小生の機嫌を治したいなら、今夜は特に頑張って下さいね」
低い、艶のある声に私の意識は簡単に飲み込まれた


【有栖川帝統】
「…ごめんね帝統くん」
そう謝るも彼は膨れっ面のままベッドの上に座っている、朝帰りした私をずっと待っていてくれたらしい。いくら仕事とはいえ申し訳なくなりもう一度ごめんねと帝統くんに近寄るとがしりと腕を掴まれた
「明日は」
「え？」
「…遅いのかよ」
「う、ううん、明日は休み」
「…じゃあ早く帰ってこい」
「…うん」
もう一度ごめんねと謝ると、もういいとでも言うようにぐしゃぐしゃと髪を乱暴に撫でられ、ぎゅっと抱きしめられた

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