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メイド編 第2話 ページ3

………目がイカれそうだ。

館の中を歩きながら、私はそう思った。

まさか館の外観だけではなく、館の中まで白いとは……。
壁、床、天井、階段、全部白い。
白薔薇の絵が飾られていたのを見たときには、ドン引きしている自分がいた。

……ここまでくると、気持ち悪いな

「ビックリしたでしょ? 白くて。」

キョロキョロと館の中を見ていると、チャラ男が面白そうにそう言った。

「あ、はい。………何でこんなに白いんですか?」

私は頷いた後、訊いてみる。
するとチャラ男は少し考えて、

「白い理由? うーん……簡単に言うと、僕の兄さんの趣味かな?」

どんだけ白好きなんだよ。

そうツッコミたかったが、私は言葉を飲み込んだ。

「さあ、ここが君のご主人様の書斎だよ。」

螺旋階段を上ってすぐ、チャラ男は一際大きい白いドアの前で止まる。

「僕です。入りますよ。」

はいどうぞ、と言う声がドアの向こうから聞こえた。

ガチャッとチャラ男はドアノブを回して、部屋に入る。
続けて私も部屋に入った。すると……


「よく来たな! 新しいペットよ。」


…………ペット?

生まれて初めてペットって言われたぞおい。

「私がこの館の主の、ウェルム・ブレストだ。ご主人様と呼べ。」

状況を理解できない私の前で、椅子に座り話し続けるその男の足下には……

「……えっと、あの……何でその人……?」

踏まれて喜んでいる男がいた。

「む、コイツか? 止めろと言ったのだが、どうしても踏んで欲しいと言うのでな、仕方なく踏んでやってるのだ。」

………M?

踏まれてる男は、顔が良いだけに凄く残念だった。

「さてと、先ずは自己紹介と行こうじゃないか!」

そう言ってウェルムは足下にいたM男を蹴り飛ばし、立ち上がる。

「うおっ……蹴るならもっと強く蹴ってよね!」

そこかよ。

蹴られた男は興奮した顔で文句を言った。

………いや、部屋の端っこまで飛ばされたから、相当強く蹴ってると思うんだが………?

ポカーンとM男を見つめてると、目の前にウェルムがやって来る。
今気付いたが、髪が随分長い。キレイな金髪だ。
チャラ男も肩まで髪を伸ばしているが、それとは比べものにならん。

……あだ名はロン毛でいいや。うん、我ながら適当だ。

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設定タグ:オリジナル , メイド , 主従関係   
作品ジャンル:ラブコメ, オリジナル作品
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Usana(プロフ) - 飽き性さん» あぁ!返信遅くなっちゃってごめんなさい(-_-;)コメントありがとうございます!苦労人ヒロイン可愛いですよね!更新頑張ります! (2017年3月13日 19時) (レス) id: f425269609 (このIDを非表示/違反報告)
飽き性(プロフ) - こういうヒロインが苦労人の話大好きです!更新がんばってください!(*^_^*) (2017年1月10日 11時) (レス) id: 2748bea7af (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:SAN | 作者ホームページ:http://http://uranai.nosv.org/u.php/hp/suirinko3m1/  
作成日時:2015年12月10日 21時

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