_Your World.【wrwrd!】 (ページ4)

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意識は、深く、深く…、深く………、

_____今幸せでしょ…?

ｶｰｰﾝ。と、鐘のなる音で目を開ける、
ｶﾞﾔｶﾞﾔとし、耳を指すような騒音と、鼻を擽るように漂う食物の香りに意識を確かにした。

『…ん…』

なんて、腕に埋めていた顔を上げれば、下には町が広がっている、そこには人で溢れていて、まるでRPGの世界に来たようだった。

窓枠に腕を置き、頬杖をついて二階の窓から町を見下ろしていれば、風が一吹き。

はっ、とし、自身を見れば、先程通りの水色のﾊﾟｽﾃﾙｶﾗｰなﾊﾟｰｶｰに、紺のﾐﾆｽｶｰﾄ、ｽﾆｰｶｰ、と服装はそのままだった。
部屋を見回せば町娘が着るﾜﾝﾋﾟｰｽのようなものが掛かっており、

自身の格好が場違いにも思える。

しかし、何事かも分からないまま着替えるには気が引け、とりあえずこの町を見て回ろうと、そう思えばﾀﾀﾀ､と階段を降りては外に出た。

青い空を見れば、これが夢なんかじゃない事はよく分かり、何が起こったのか、なんて考えようとも嫌な考えばかり浮かんで掻き消す。

今はこの場を楽しもう、なんて思って一歩踏み出せば、

人「…おい、嬢ちゃん…」

なんて、みすぼらしい格好の男性二人に呼び止められる。
頭に何かを巻き、目元が暗くなっている様はとても不気味で、その手にはﾅｲﾌが握られている、
ﾆﾀ､と笑い掛ける相手に不信感を抱けば、咄嗟にその場から離れようと足を進める、

が、その腕は無慈悲に掴まれてしまう。

『…たすっ…!!、けって…!!!』

なんて、腕を振りほどこうとするも、その力に敵う筈もなく。
そう助けを求めても、周りの人は見向きもしない、

が、そこに金の何かを持ち、ﾆﾏﾆﾏしている異臭を放つｽｰﾂ姿の人が通れば、
その二人は舌打ちし、投げるように手を離せば、そちらを追い掛けて行ってしまった。

この町の人への親近感はとおのくばかりだった。

＊