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非現実的妄想論-09 ページ10

視点-キヨ



「はっは、ごめんごめん、ちょっとからかっただけじゃん」


紅生姜ってほんと馬鹿だよねー、って笑うのは俺の友達

ただのな、ただの友達

でも俺自身、こいつをだいぶ好きになってる

…苛つく

誰にでもその笑顔振りまいてさ


「メモちんってさ、本当アホだよな」

「それ前にも誰かに言われた記憶あるよ私」

「俺やな」

「ドグ兄だわ思い出したっていうかレトやんと一緒にすんなし!」


怒ってる顔も、笑ってる顔も愛しいのに

何で俺のものにならないんだろ…


「…どしたのキヨ」

「っ!?」


ボーッとしてたのか、

メモちんが目の前にいるのに気付けなかった

近い、顔がとても近い

そんで久々に名前呼ばれた


「大丈夫か?」

「お、おう…ちょっとボーッとしてたわ」


笑うとこいつも笑って返す

…苛つく


「お、始まるみたい」

「行くか」

「皆、私のせいで荒れたらごめんね」

「謝ることじゃねぇよ」


頭を少し撫でてやるとふにゃりと笑った

可愛い

きっと、好きな奴も多いだろう

渡さない、

こいつは俺のもんだ

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作者名:睡眠酸素 | 作者ホームページ:ホームページの追加は禁じます。  
作成日時:2017年1月9日 23時

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