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『安倍唱詠が、祠の封印を解きたかったからです。』
阿部「封印？ってその石の？」
『わたしにも良く分かってなくて、陰陽寮逃げる時に廉が教えてくれたんです。』
深澤「よく逃げられたね、」
宮舘「どうやって？」
『閉じ込められてからしばらく経って、』
わたしはまた記憶を辿るように話し始めた。
ーーー
閉じ込められてからしばらく経って、安倍唱詠が度々様子を見に来るようになった。
ただ、柵の向こう側から様子を見て帰るだけで、不気味に思ったけれど今は対抗することも出来ずに、そんな日が何日も続いたある日。
安倍「出て来い。」
柵の鍵を開けて外へ出されると、手を前で縛られて陰陽堂から離れていく。
『どこへ向かってるんですか？』
安倍「静かにしていろ。」
陰陽寮の一番端にある小さな戸の部屋に入ると、そこには妃様。つまり京の皇女様が立っていた。
わたしはその場に膝をついて頭を下げる。
皇女「其奴が？」
安倍「はい。朱雛院家の。」
皇女「どうだった？」
安倍「石に変化はありませんでした。
巫女の血を引き継ぐ朱雛院の女なら
あいるはと思ったのですが。」
皇女「そうか。生かしておいたのに無駄だったようだな」
安倍「はい。全くです。」
『、、えっ、』
安倍「如何しますか？」
皇女「もう用はない。
霊力が全くないということも嘘なのだから
生かしていては厄介だろう？
殺してしまえば良いではないか。」
目の前で繰り広げられる会話に、思考が付いていかない。殺す、というのはわたしのことを言っているのか。霊力が無いのが嘘なら、わたしはこの数年何のために閉じ込められて来たのか。
安倍「仰せのままに。」
『っ待ってください』
安倍「黙れ」
『全て、嘘だったんですか、、』
安倍「黙れ！皇女様の前だぞ。」
『何故わたしが、』
皇女「知る必要はない。下がれ。」
安倍「はい。」
その言葉に安倍唱詠の部下たちに半ば引きずられるようにまたあの祠の中へ戻った。
安倍「残念だよ。皇女様の悲願を達成できるはずだったのに。」
『、、っなにを、』
安倍「もう、食事は持ってこない。ここで死んでもらう。」
『待って、、父上はっ？！解放する約束は？！』
安倍「そんな約束覚えていない。そもそも、お前には約束できるほどの価値などないわ。お前の父も、お前の一族も同じこと。やっと朱雛院の巫女が産まれたと思えば、とんだ外れくじだ。」
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Asura(プロフ) - ありがとうございます！楽しみなしてます😆 (6月9日 1時) (
レス) id: 79a3f00215 (このIDを非表示/違反報告)
スヒョン(プロフ) - Asuraさん» はじめまして！コメントありがとうございます！まだ続編移行しておりませんので、しばしお待ちください！移行しましたら移行先貼りますね😊 (6月8日 1時) (レス) id: 923ba31eb7 (このIDを非表示/違反報告)
Asura(プロフ) - 初めまして！スヒョンさんのお話大好きです❤️いつも更新楽しみにしながら読ませていただいてます😆突然なのですが、続編の移行先はどこになりますか？ (6月8日 0時) (レス) id: 79a3f00215 (このIDを非表示/違反報告)
スヒョン(プロフ) - 39ra1sh0wさん» コメントありがとうございます！usermho6x4ya37←こちらになります！作品名検索でも出てくると思います！ (6月7日 22時) (レス) id: 923ba31eb7 (このIDを非表示/違反報告)
スヒョン(プロフ) - はなさん» はなさんコメントありがとうございます！嬉しいです😊 (6月7日 22時) (レス) id: 923ba31eb7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：スヒョン
| 作成日時：2023年4月22日 2時
