シンジツ ページ14
アオイ「……、あっ!」
Aの存在に最初に気づいたのはアオイだった
それに続いて、他のみんなもAに気付く。
ハルト「A、スグリは…」
スグリ「ちょ、ちょっと待って」
ハルトの言葉を遮るようにして、スグリが発言した。
スグリ「俺…多分Aを越えられない、けどAを側に置きたい気持ちだけ諦められない…!」
それを聞いたAは少し嬉しそうにしたが、眉を顰め申し訳無さそうに答えた
『知ってたよ。』
スグリ「、え─」
『スグリの私への気持ちなんて、ずっとずっと前から知ってた…私もスグリの事が好き』
そう言い放ったAにスグリは「じゃあなんで」と聞こうとしたが、Aはその発言の隙を与えなかった
『でも、スグリとは付き合えないよ……』
アオイ「ちょっとAっ!Aもスグリの事が好きなんでしょ?尚更意味わからない─」
アオイが思い切って叫ぶと、Aは苦しそうに俯いて、少量の涙を浮かべた
『怖いから…ッ!スグリの私への想いが薄れるのが…』
『追いかけて、必死に追いかけて来たものが、ようやく手に入ったと思えばそのものへの興味は失われるものなの!スグリに愛して欲しいから──っ…!』
この時Aは、久し振りに正直に泣いた
感情が溢れ出し、Aに限界が来た。忍耐力も精神力も人並みを外れていたはずなのに、抑えきれなかったのだ
その様子を見てアオイとハルトは困惑したが、一人冷静に話を理解していたスグリはAに駆け寄り、優しく抱きしめた
アオイ「!?」
ハルト「!?」
更に驚く二人をよそに、スグリは言葉を並べる
スグリ「俺にはAの気持ちなんてよくわかんねぇべ…でも、少しはわかんだよ」
スグリ「Aは、いっつも俺のことさ守ってくれたよな?だから、次は俺がAを守りたいんだ。」
『でも、私は…』
スグリは体制を直し、Aの肩を押さえた
スグリ「A!好きだ!」
『〜〜〜っ!』
一度驚いた様子を見せ
Aはコクリと頷く。そして──
『………いいよ、スグリ…』
『今度こそ…私に勝って見せてよ!』
スグリ「っ望む所だ!」
アオイ「わっ!スグリ、頑張ってー!」
ハルト「Aを見返してやれー!」
『「最後」だよ、アップリュー…!頑張って!』
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スグリ「カミツオロチ!きまぐレーザー!」
『…………うん。』
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作者名:リチトカ | 作成日時:2024年2月9日 16時