第三十三訓、がんばるぞい ページ33
「おじちゃーん、俺にも1本ちょうだい」
「いっぺんに頼めやクソガキ！」
銀さんも食うのか。金あるのかな？
「俺後から来たんですけど！立派な成人男性ですけど！？」と店の奥に向かって怒鳴り散らかす成人男性を生暖かい目で見ておいた。
「なんだよその目」
「いや、なんでも……」
それにしても団子美味しいなーHAHAHA。神楽ちゃん食べるの早いね。ちゃんとよく噛んだ？噛んだならいいけど。
口元を拭いてあげると、満足そうな顔で大人しく拭かれた。うーんvery cute。
急用もないので神楽ちゃんと一緒に銀さんの団子を待つ。
「そういやお前バイトは？」
「Aちゃんのお手伝いイベントin真選組は終了しました。今は別のいい感じの仕事募集してます」
「へぇー。じゃあ俺のとこに」
「金貰えなさそうだから断る」
言い切る前に断る。いくら今の私に金がいらないとはいえ、仕事は金のためにあるからね(あくまで個人の意見です)。金のない仕事は意味無いからね(あくまで個人のry)。
だがあからさまに落ち込まれたので慌てて言葉を発した。
「あーでも、たまに遊びに行くくらいならいいかな」
するとあからさまに顔色が良くなった。神楽ちゃんはいいとしてそれでいいのか成人男性。
「言ったな？絶対来いよ。言質取ったからな」
「セリフが中学生男子のそれなんだよなあ」
思わず声に出してしまった。でもあながち間違ってないと思う。
「あ。そういや神楽、依頼はどうした」
そろそろおいとましようかな、と腰を持ち上げた時、思い出したかのように銀さんが言った。
「ちゃんとやってるヨどこかの天パと違って」
「神楽ちゃんが自分でやるって言ったから任せたんですけど？」
「んじゃ、お仕事頑張ってくださいね〜」
軽く手を振って歩き出した。2人はそのまま喧嘩に発展して、私が去っていったことに気づいていないようだった。
ついでに銀さんの団子も支払っておいた。いやなんか、金の気配がしなかったから……。
さて、私は再び路地裏に来た。何をするかって？
推し事のためだろうがよォ〜！！お仕事と掛けた。
さっきこのくだらないダジャレが思い浮かんで、やべえこうしている間に推しが近く通ってたらどうしよう！と訳わかんない焦燥感に駆られたのである。推しのことになると究極的にアホになる自信がある。
適当な場所に座って、推し事するぞい！(ポプテピ顔)
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作者名：杉元 | 作成日時：2021年4月3日 22時
