佐野妹は白濱彼女。 Part5

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「これ……」





翌日、亜嵐が仕事のとき私は玲於の家を訪ねていた





隼がいたのは予想外だったけど、別に構わない





「亜嵐くんには言ったの？」





『言ってない、言えない』





「今んところ消えろとかそういう暴言はないみたいだけど

見せても平気じゃない？」





隼がそう言う





確かにそう、そうなんだけど





『……亜嵐1人で全部背負っちゃうから……』





「今のAは、その亜嵐くんと同じだと思うけど」





隼のその言葉が、胸に突き刺さった気がした





「もし俺が、Aの彼氏だったら自分の彼女が全部1人で背負ってるのはイヤだ」





真顔のまま隼が言うから、胸が痛んだ





亜嵐が私になにも相談せずに、1人で溜め込んでいた時私だってすごくすごくイヤだった





それを、今私は亜嵐にしている……？





『玲於ありがとう』





「おう」





「え、俺は？」





隼にお礼を言うのはなんだか照れくさくて、敢えてお礼は言わずに部屋を出た





「ちょっ、ほぼほぼ俺やん！俺にありがとうは！？」

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