【歌い手】学園メモリアル②【smus】 (ページ18)

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となりの坂田。以外皆表情筋皆無と言われているこの【学園メモリアル】という乙女ゲーム。その中でも今、目の前にいるまふまふの顔はどの登場人物よりも冷酷で無機質だった。

──え、死ぬほど辛辣ーーーーーーっ！！！！！？
天使って言われてるぐらいだから、もっとピュアピュアかわい子ちゃんじゃないのーーーー？？？
すきーーーーーーーーーーっ！！！！──

見た目に反したその冷たさ。
クールさ、そしてなんとも捨てがたい辛辣ズバズバ系。
天使はどこへ置いてきたんですか？と質問したいくらいのそれはAには最大に受けがよく、好感度が急上昇した。

──これがギャップ！！
これこそがギャップ……！！
皆の衆、聞くがよい。
これが！！！ギャップ萌えだ！！！！！！──

まふまふのマジで自分以外どうでもいい。とにかく黙れよ、虫けら共め。みたいな人を罵るタイプが好きなAにとってはもう、これはご褒美でしかない。これが手に持てるゲーム機だったなら……！！その部分を繰り返して聴いていたのに……！！なんだったら、録音して目覚ましボイスにするのに……！！！嘘だけど！！！なんて、興奮状態のままAはまふまふを見詰めていた。

「ごめんなさい……！」と足早に逃げていくモブ女達。ザザザッと別に文字で表記しなくてもいい効果音が見えた後にまふまふは心の声を叫び散らかしていた。

──ひぃぃぃぃっっっ！！！！ごめんなさいぃぃぃい！！！
本当はこんなこと言いたくなかったんですけど……！！森ルメアちゃん、辛辣な言動した時だけ、なんかわかんないけど好感度が上がるからぁぁ、そうしただけなんですぅぅぅ！！！

あーーーーーっっっ！！！ごめんなさいぃぃぃい！！！！！──

唯一【ログ】と呼ばれる本を持っているまふまふはこの主人公がどんな時にキュンとなっているのか事前に知ることが出来た。だからこそ今回こういう行動に出たわけだが、良心であり性格のいいまふまふは自分が言った事で大ダメージを食らっていた。

そして、ひとつ気になることも浮上してきた。

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