【歌い手】学園メモリアル②【smus】 (ページ1)

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▼スチルくれや。ページ1

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「ありがとう……」

戸惑いつつもAはうらたぬきからハチマキを受け取る。ゲームプレイ時にはこんな展開無かったのだが、そもそもここまでの流れ自体存在しないものだった為、もう別物と考えた方がいいのかもしれない。

キュッとうらたぬきの右足とAの左足を結ぶ為にしゃがんだ。

──え、え。まって。
こんな紳士なヤンキー見たことない……。
え。不覚にもキュンとしちまったじゃねぇか！！──

　ゲーム自体のパラメーターはなんの反応もしていないが、確実にAの中ですきのパラメーターは上がっていた。

──いや、やっぱりうらたぬきルートいいわ！！！
キュンキュン要素万歳だわ……！！！──

「キツくないかな？」
「別に平気だけどよぉ」

そう意識し出すとなんだか、このぶっきらぼうな話し方も可愛く見えてくる。これぞ、ギャップ萌え。

二人三脚をすると言うことは自然と体が密着するわけで、Aは初めてこのゲームで握手以上の距離になった気がする。

──あ、いや。そらるとも近くなったわ。
それに隣を歩くってなったら坂田とも毎回隣だし。──

ギャップ萌えで一瞬今までの出来事を無くしてしまっていたが、現実世界よりも異性との距離が近い。今の段階で遠いと言ったらまふまふくらいだ。

──まだ出会ってもないからねぇ！！！──

結び終わった後に立ち上がり、うらたぬきの肩を組む。少し肩の位置が高いが、届かないと言うほどではなかった。

「じゃあ、最初は右足からね？」
「ちょっと待った」
「え？なに？」

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