@彼女の性格 そらるんに恋する彼女 ページ20
「そーらーるんっ」
「おっ、と」
後ろから突撃してくるような感覚で体当たりしてくる彼女。
つい2時間前まで、夏コミの衣装が仕上がらないよーっと泣きべそをかいていたが、どうやら終わったらしい。
「危ないよ、」
「ねぇ!そらるん!終わったよー!!!」
全くもって話を聞いてない彼女に向かってため息をついて、頑張った彼女の頭を撫でる。
「おつかれ」
「ねね。もっとなでてー」
懐いてきた時の猫のような声でおねだりする。
そらる自身も彼女が忙しそうにしていたからあまり邪魔しないでおこうと、距離を取っていたがその必要もなくなった。
「くすぐったいよー」
「撫でてって言ったの、そっちじゃん」
「ふふっ。絶対わざとだーっ」
離れていた分が長かったせいかいつもより甘い一時を過ごしている二人。
しかし、そらるはそれよりも出来上がった衣装の方が気になっていた。
「え?なに何、そらるん!気になる?気になっちゃう?」
「え、うん」
「じゃあ、キスして?」
……。
どういう流れでそうなるのだ。
確かに彼女はここ最近寝不足気味ではあったが、唐突におかしなことは言ったりしなかった。
今回はそれだけ気合いが入っているのだろうか?
なんて考えながら、彼女の顔に手を伸ばす。
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