◇Ruggie ページ25
【のろいもの】
[ ラギー × 監督生 ]
ヒラヒラと飛ぶ蝶を眺めながら優雅に休日を過ごす監督生。レオナさんも大概怠けているように感じるが、こうして客観的に見ると監督生もだらけている。
「何してるんスか」
オレが声をかけると驚いたような顔で姿勢を正す監督生を見て笑ってしまう。何もすることが無くて、思わず空中を彷徨う蝶を目で追いかけていた。と言う監督生に対して「余裕のある人間は…」なんて文句を言ってしまった。
「わーッ!痛い!痛いッスよ!そんな叩かなくても……!」
弱い力でポコポコ叩く監督生だが、痛くも痒くもないパンチに思わず「痛い」と言ってしまう。ゲームの中で攻撃を食らった時に思わず出てしまうような感覚だ。そんな事とも知らずに本気で謝ってくる。
「何焦ってんスか。アンタのへにゃへにゃパンチが効くわけないっしょ」
オレそんなやわな男じゃないッスよ。と付け加えれば監督生の怒った声がオレを呼ぶ。そんな休日を笑っていたのはつい最近のはずなのに、ノロマなアンタはあの日の蝶をみたいに居なくなった。
「毎回オレの名前なんか呼んだりして、」
会うと呼んでくれるあの声が今になって愛おしい。
塞ぐことの出来ない耳にこびりついた彼女の声は『呪い物』ッスね。
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