【歌い手】恋する彼女 vol.6【完】

▽◯ ページ29

「取材と思って呼んだんですけど、なんだか個人的にお話したいわ」
「美人なおねぇさんに言って頂けるなんて光栄ですなーっ」

グイグイと。
妙に酒のペースの早い二人は若干頬が赤い。

「ちょ、A。そろそろお酒やめなよ」
「あっ、もー！なんでー？今いい所だったのにー」

取り上げたそらるさんは彼女ちゃんが届かないように遠くへと引き離すものの、頑張って手を伸ばしている。

うわ、何見せられてるんだろ。
てか、そらるさん若干嬉しそうにするの辞めません！？

酔っている女の人は大胆な行動に出るもので、幼くなった行動とは裏腹に身体がそうではないため扱いにくい。

どうかしたらその辺のおっちゃんよりタチ悪い。


「しーまくん」

熱を帯びた甘くとろけそうなその声に反応して振り向けば、何かが口に押し当てられる。

「さっきから全然たべてないよ？」
「……あ、……うん」

野菜スティックを無理やり口に押し当てられ、強制的に食べさせられた。

強引なところは酔っても酔わなくても変わらないが、こういう子供らしさがたまに来るくらいが丁度いい。

お酒の力ってほんとすごい。


「あーっ！食べあいっこしてるーっ！そらるんそらるん！何食べたい？」
「ハマチ」
「へい！いっちょあがり！！」


楽しそうで何よりです。

あーん。と普段からしているのかなんの躊躇いもなく頬張ったそらるさん。

なんというか、ゲーム中のそらるさんとは大幅な違いがあるのに、それを含めてリスナーの皆様に愛されているんだからもうすごい。

彼女ちゃんも元気で明るくお喋りで、初めこそ「この子がそらるさんの？」と疑っていたがなんだかんだバランスはいいよな…。


ぼーっと。目の前のカップルを見続けていれば、とん、と机の下で足が当たる。

間違いなく横からの攻撃に「どうした？」と酒を一口飲みながら振り向けば、少し唇を尖らせて俺を見つめる。

「しまくん」

自分も酔っているのではないかと思うほど、心が揺れるその声に

「よそみ、しないで」

彼女の甘いオネダリが響いた。



あーっ！難しかったです。書き直すかも知れません。

なんとなく彼女ちゃん達の中でも『押せ押せ！』系で『美人且つお酒弱い』という設定なので結構似てる二人です。
ゲームないでもTwitterでも絡みが珍しいお二人は、きっとあっても話さない気がする。(ゲームの話はしてそう)なんか、周りが楽しそうならいいや。みたいな感じする。

いかがでしょうか？
大分雑な仕上がりになりました。

▽@お風呂上がり センラ(くん)に恋する彼女→←▽@トリコ 志麻くんとそらるんに恋する彼女

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