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『・・・だよな、信じられないよな
俺もだよ』
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先輩の彼女さんの死因は交通事故
先輩がるんるんにデートに出かけたあの日だった
デートの帰り道、二人でコンビニに寄ろうとした時、彼女さんが先に走って横断歩道を渡った
車が突っ込んできて
先輩の目の前でひかれた
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それから目を覚まさなくて
先輩は毎日病院に泊まってずっと様子を見ていた
一睡もできずに3日が経って
そして彼女さんが目を覚ましたと思ったのも数分
また目を閉じ亡くなった
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先輩は目の色を変えずに話した
涙も出ていなかった
現実か夢なのか分からないような
淡々とした口調だった
それから先輩は何も言わなくなってしまった
『・・・』
私とジンさんは何も言えず
ただ黙って聞いて
言葉もかけれない
先輩は無言で帰ろうとする
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「・・・ちょっと!!待ってください!!!」
私は気がついたら先輩を呼び止めていた
「ずっと看病してたってことは、ご飯ほぼ食べてないですよね、とりあえず今から食べに行きましょう」
とっさに口から出たのがこれだった
先輩はだるそうに振り向く
今先輩を一人で外に出したら
とても危ないような気がして
『行ってきな』
ジンさんはそれだけ言うと、ユンギ先輩に服の着替えを渡して着替えてこいと言った
「・・・Aちゃん、今日はユンギお願いできるかな
どうしても店長として抜けれないから
俺は俺で今度直接ユンギに聞くから」
「・・・・・・・・・はい」
私もジンさんも、これ以上会話は出来なかった
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着替えから戻ってきた先輩は、やっぱり目の色が無かった
ぼーっとして
いってんを見つめて
喋らない
ただ私についてくるだけ
「・・・・・・・・・何が食べたいですか」
そう聞いてみても答えることは無かった
ただただ歩くだけだった
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作者名:とっと子 | 作成日時:2017年10月27日 0時