2 最悪の展開 ページ2
Aside
目を覚ます。
気がつけば俺は、畳の上に居た。
(ん?畳?)
俺の家に畳の部屋なんて無い。
あるとしても祖母の家くらいだ。
だが倒れたからといって遠い祖母の家まで運ぶなんておかしい、、
俺は体を起こし、軽く辺りを見回した。
障子、木の柱、畳、、いかにもといった感じの和風の部屋だった。
(ここは、、?)
何も分からずぼーっとしていると、障子が勢いよく開いた。
『あっ!起きていたんですね!』
障子を開けたのは、茶髪の青年だった。
手には包帯を抱えている。
彼が部屋に踏み入った瞬間、畳が抜けて下半身が埋まった。
『目を覚まされた様で何よりです』
(あっ、そのまま話すんだ)
彼は、山の中で俺(天女)を見つけた事、学園で保護する決まりがあることを話してくれた。
「ん?天女?」
天女だなんて、まるで俺が女性とでも、、
そこで俺はとんでもない事実を思い出した。
(、、俺女装してるんだった)
心の中で悲鳴をあげる。
誰にも、誰にも見られたくなかったのに、!!
これのせいで女にも間違われて、、、
俺は恥ずかしさと虚しさで布団の上から畳を強く何度も殴りつけた。
『え“っ!どこか痛みますか!』
「あぁ、、いえ、大丈夫です(泣)」
もう嫌だ、、今すぐにでもこの場から去りたい、、
でも、、女じゃないって弁明をしないと、、
いやでも女装癖があるって勘違いされるかも、、
それだけは絶ッ対に避けたい
そんな事を悩み、俺は唸っていた。
***
伊作side
(穴、、出られない)
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作者名:些屋 | 作成日時:2024年3月20日 13時