二輪目:コチョウラン《幸福が飛んで来る》 ページ3
『……お客様?』
乱「あっ、えっと、」
心配そうな顔をしながら彼女は此方をじっと見つめてきた。
自分でもわかる。
きっと今の僕の顔は真っ赤だ。
すると彼女はニコリと笑い、此方へ来た。
『お相手は御友人ですか?家族ですか?』
乱「えっと、仕事仲間…かな?
誕生日にあげようと思って…」
『まあ!素敵ですねぇ。』
だったら……と呟き、彼女は店の奥へ行き、白い花を取ってきた。
『この花はコチョウランといって、
よく誕生日に渡す事が多いんですよ。』
乱「ふ〜ん………」
『花言葉は《幸福が飛んで来る》です。
もしも決まらないのならこの花をお勧め致します。』
丁寧に花を元の場所に戻し、
そのまま店のスタッフルームへと入って行った。
あぁ、くそっ。
心臓が五月蝿い。
コチョウラン、か………
というか今、花言葉って言った?
まさか全部覚えてる……?
いや、そんなことより太宰の花を…
乱「……」
* * *
『有り難うございました〜!
また買いに来て下さいね〜!』
結局僕はコチョウランの花束を作ってもらった。
正直、何分も悩んだ末、
彼女の選んだ花を選ぶなんて恥ずかしかった。
でも、
乱「また行きたいな……」
三輪目:アスチルベ《恋の訪れ》→←一輪目:ハルシャギク《一目惚れ》
48人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
愛雫優月(あいし ゆづき)(プロフ) - 一気見しました凄く内容が良くて最高でした✨更新待ってます.ᐟ.ᐟ (3月28日 4時) (レス) @page14 id: b0983097f3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:すばり x他1人 | 作成日時:2023年12月15日 0時