十六輪目:紫のライラック《恋の芽生え》 ページ18
乱「で、何なの?太宰。」
太「何の話ですか?」
ニコニコと笑って余裕ぶりを見せつけてくる太宰にさらにいらつく。
探偵社に居たのが僕と太宰の二人だけで良かった。
乱「何でAにあんなことしたの?」
太「単純に乱歩さんがちゃんと好きって思ってるかどうかが知りたかっただけですよ。」
乱「…本当に?」
太「乱歩さんなら分かるでしょう?」
どうやら本当のようだ。
でも流石に接物しようとしたり抱きしめたりは許せない。
太「それに、あの子は不思議な雰囲気な子だと思っていたので
少し興味が湧いただけですよ。好きでも何でもないので安心してください。」
あーあ。
与謝野さんだけじゃなくて太宰にもからかわれる日がくるなんて。
…素敵帽子くんは今頃どうしてるかな。
何ともなければいいけどね。
* * *
『…よし。』
幸い、中原様とは連絡先を交換していたのでメールを送信することが出来た。
けれども、何て言って断れば良いのでしょうか…
江戸川様も気を使わせて仕舞いかねませんし…
誰か頼れる方は…
『!こういう時は、』
〰〰〰〰〰〰〰
与「おや、久しぶりだねぇA」
ナ「お久しぶりですわ!」
『お久しぶりです、与謝野様、ナオミ様』
私は恋愛なんて分からない。
こういうのは詳しい人に聞くのが一番ですよね。
ナ「それで、相談というのは?」
『それが…告白されたときの断り方、です。』
与「誰かに告白されたのかい!?」
『まぁ、はい……』
ナ「お相手は誰ですの!?」
うっ、お二人に詰められると何だか緊張してしまいますね。
『あ、あまり相手のお名前を言うのはちょっと…』
ナ「あら、失礼しましたわ。」
与「断り方ねぇ、」
ナ「普通にごめんなさいじゃ駄目ですの?」
『実はずっと前から好意を抱いていたようでして、断りづらくって…』
もっと早く気持ちに気づけていたはずなのに。
何だか情けないですね…
与「単純に言うんじゃなくて相手に感謝を伝えるのも大切じゃないかい?」
ナ「与謝野さんの言う通りですわ。」
『成程…!』
感謝を伝える事で中原様につらい思いをさせないようにする。
確かに良いかもしれませんね。
与「ところで、Aは好きな人でもできたのかい?」
『す、好きな人ですか!?』
ナ「この前と顔付きが変わった気がしますわ!」
『えっ!?そ、そうでしょうか…』
好きな人なんて考えたことも無かった。
でも……
十七輪目:ブルーベリー《実りのある人生》→←十五輪目:ナスタチウム《困難に打ち勝つ》
48人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
愛雫優月(あいし ゆづき)(プロフ) - 一気見しました凄く内容が良くて最高でした✨更新待ってます.ᐟ.ᐟ (3月28日 4時) (レス) @page14 id: b0983097f3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:すばり x他1人 | 作成日時:2023年12月15日 0時