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十一輪目:ルピナス《いつも幸せ》 ページ13

『や、やっとはなしてもらえました……』


あんなに長くおしゃべりをしたのは久しぶりでしたねぇ…

くたくたの状態で再び武装探偵社に戻ると
包帯が体中に巻かれている男性だけが机にもたれていた。

怪我でもしているのでしょうか?
にしては元気そうですが……


ナ「?太宰さんだけしかいませんの?」

太「みんな事件現場に行っちゃってねぇ。」


事件?
なんだか嫌な予感がします…


与「さっ、妾は仕事に戻るとするかね。」


谷崎様も与謝野様も仕事をしはじめ、私も花を生けることにした。


太「Aちゃん、ちょっと。」


突然、先程の包帯の方に呼ばれた。


『あっ、あの…』

太「あぁ、私の名前は太宰治。
  社長が君にこれを渡して欲しいと言われてね。」


受け取ったものは花の代金だった。


『まぁ!わざわざありがとうございます!』

太「……」

『…?どうかしましたか?』

太「いや、君なら大丈夫だと思ってね。」


大丈夫…?
どういう意味でしょうか?


太「まぁ、それだけだよ。」

『は、はぁ…?
 では、私はここで。』

ナ「またおしゃべりしましょうね!Aさん!」

『はい!またしましょうね!』


そうして私は武装探偵社を出た。



* * *



与「…で、いつまで隠れてるつもりだい?乱歩さん。」


そう。
ナオミちゃんと与謝野さんが話している間、
乱歩さんは仕事に行かずに机の下に隠れていたのだ。


ナ「もうっ!だらしないですわ!!」

乱「だって…」

太「乱歩さんも恋にはうといのか…」

乱「うるさい太宰。」


少し頬を膨らませながらも机の下から出てきてくれた。


ナ「あんなに良い方なんていませんわ!
  乱歩さんには勿体ないくらいですわ!」

乱「酷い!!」


ナオミちゃんは相変わらず恋愛になると必死だなぁ。
与謝野さんは呆れている。

まあ確かに、あの様子じゃあ取り繕ってるみたいなことはないだろう。
何より目に曇りが無かった。

乱歩さんが恋するのもわかる。


敦「戻りました!…って、乱歩さんまた顔が真っ赤ですけど!?」

乱「〜っ!!敦もうるさい!!」

敦「えぇ!?」


本当に敦君はちょうどいい所で帰ってくる。
さぁ、私はサボろうっと。


(その日の夕方、探偵社で怒鳴り声が聞こえたとか)

十ニ輪目:イカリソウ《君を離さない》→←十輪目:オドントグロッサム《特別な存在》



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設定タグ:文豪ストレイドッグス , 江戸川乱歩 , 中原中也   
作品ジャンル:恋愛
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愛雫優月(あいし ゆづき)(プロフ) - 一気見しました凄く内容が良くて最高でした✨更新待ってます.ᐟ‪.ᐟ‪ (3月28日 4時) (レス) @page14 id: b0983097f3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:すばり x他1人 | 作成日時:2023年12月15日 0時

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